
2016年1月に日本銀行が導入を決めた「マイナス金利」をめぐり、当時の金融政策決定会合の議事録が公表されました。“奇策”とされたマイナス金利の副作用などについて激しい論戦が展開されていました。
2016年1月の会合で日銀は、異次元緩和の一環としてマイナス金利の導入を決めました。
出席した9人の委員のうち賛成5人、反対が4人という僅差の決定でした。
マイナス金利政策とは銀行が日銀に預けるお金の一部にマイナス0.1%の金利をつけることです。
民間の銀行がお金を貯めこまず融資を増やすなどして、世の中の金回りをよくしようとする奇策中の奇策とされました。
反対した委員からは副作用や市場への影響を懸念する声が相次ぎ、木内審議委員は「目先あるいは中長期の経済・物価にどの程度の影響があるかを、全く議論しないでこの大掛かりな仕組みを導入するのが果たして良いのかどうか、非常に疑問である」と指摘。
また佐藤審議委員は「政策の手詰まり感を印象づける結果に終わる可能性」に言及したほか、白井審議委員は「国民の目線に立った金融政策運営、および日本銀行の信認を維持するうえで不可欠な論理的整合性という観点から、反対する」と厳しく反論を述べました。
これに対し、当時の黒田総裁はマイナス金利の導入について「金融緩和の経済に対する影響のチャネルは、さらに強化される。消費や投資をさらに刺激し、経済を力強いものにする」と効果を強調。
「2%の物価安定の目標に向けたモメンタムを維持するため導入することが望ましい」として懸念を押し切り導入に至りました。
その後マイナス金利は現在の植田総裁が2024年3月に解除するまで続けられました。
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