日本で現役最高齢の女性映画監督である山田火砂子さんが、2025年1月13 日（月）、新宿区内の病院にて、誤嚥性肺炎・敗血症のために亡くなったことが分かりました。９２歳でした。
 

【写真を見る】映画監督・山田火砂子さん　死去　９２歳　誤嚥性肺炎・敗血症のため

通夜および葬儀は近親者を中心に執り行われています。
なお、3月25日(火) 、ウェスレアン・ホーリネス教団 淀橋教会 にて、お別れの会を執り行う予定だということです。
 

【　山田火砂子さん　プロフィール　※現代ぷろだくしょんリリースより※　】

1932年、東京都新宿区に生まれる。新宿精華女学校に3年まで在校。
休学して大映のニューフェイス（4期）に聴講生として参加する。敗戦後は女性バンド「ウエスタン・ローズ」として活躍後、浅草で舞台女優として活動。

1972年製作の「ゴロスケの唄」から、現代ぷろだくしょんの映画製作・宣伝に参加。代表取締役社長だった山田典吾と再婚。

1974年の「太陽の詩」（文化庁優秀映画）では、広島県広中央中学校の養護学級の日常を長編ドキュメンタリーとして製作するにあたって、資金集めを一から担わされ、実家にあった自身の貯金を降ろしてまで完成にこぎ着ける。60年代に知的障がいの長女を出産し、当時は障がい者支援が未整備で苦労したことが、社会に先駆けて障がい者福祉映画に取り組む動機となった。
その後も実写版の「はだしのゲン」三部作、「春男の翔んだ空」、「裸の大将放浪記」など数多くの映画を製作・公開した。

1996年、64歳にしてアニメ映画「エンジェルがとんだ日」で初監督を務める。これは重度の知的障がいがある長女とともに歩んできた半生を題材としたもの。

2004年には72歳にして「石井のおとうさんありがとう」で実写監督デビューを果たす。2005年度日本児童福祉文化賞を受賞。

著書「トマトが咲いた」は、娘２人を育てながら、映画製作を続けてきた29年間をまとめたもの。他に著書として「夢見る火砂子さん映画石井十次を撮る」、「筆子・その愛―世界で一番美しい涙の物語―」（車取ウキヨさんと共著）がある。
2010年、日本映画テレビプロデュサー協会功労賞受賞。同年第55回映画の日執行委員会表彰。2011年、児童福祉文化賞 特別部門賞受賞。

2024年には、監督第10作目「わたしのかあさん ―天使の詩―」を完成し、各地の巡回上映で舞台挨拶して回っていた。
2025年2月～３月、国立映画アーカイブの特集上映「日本の女性映画人」の第3弾「1990年代」篇にて、「エンジェルがとんだ日」がニュープリントフィルムで上映・収蔵予定。

（写真：現代ぷろだくしょん提供）
【担当：芸能情報ステーション】

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