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「ハンデを逆にプラスに変える」"離島の夢”長崎・壱岐高校 出陣の日に誓う島民への恩返し【センバツ】

スポーツ
2025-03-12 22:52

"念ずれば花開く"願いはきっと叶うと信じ続け、離島の夢を叶えた。長崎県県立壱岐高校が春夏通じて初の甲子園出場を決めた。


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逆境をはねのけ、つかんだ聖地・甲子園に島民からは「夢かと思うぐらい」「100年に一度の出来事」と喜びの声が溢れた。100年に1度と称される奇跡には選手と島民との絆があった。


「ハンデを逆にプラスに変える」

九州の玄界灘に浮かぶ離島、長崎県・壱岐市、通称・壱岐島(いきのしま)。島内には150以上の神社があり、神々が宿る島と言われる。その島の高台にあるのが壱岐高校である。全校生徒は414人、約半数が国公立大学に進学する文武両道の公立校である。野球部員全25人(選手21人マネージャー4人)が壱岐出身である。その強さの秘密は長崎で好成績を収めた島にある2つの中学校(勝本中学校、 郷ノ浦中学校)の選手達が壱岐高校へ進学した事が大きかった。


去年、秋の九州大会でベスト8に躍進し、選抜高校野球で21世紀枠の切符を掴んだ。チームをまとめるキャプテンでエースの浦上脩吾(3年、うらかみ・しゅうご)選手がその困難な点を振り返った。
・離島なので練習試合をしようとしても相手が1校しかない
・他校と練習試合をする機会が少ない
・遠征の際は船を使うので時間がかかる
島外での試合は、フェリーや宿泊代など1度の遠征に約30万円(部員25人分)が掛かる。年間20回の遠征で約600万円を保護者や地域の人達からの支えを受け、活動をしてきた。



指揮をとる坂本徹監督は「ハンデをハンデと思ってしまうとマイナスな考えになってしまう。ハンデを逆にプラスに変える」と逆境をチャンスに捉える気持ちで取り組み、打ち出して来た。


壱岐島の厳しい現実 今こそ最大の恩返しを

壱岐島には厳しい現実がある。人口は最盛期1955年の約5万2000人から今年1月の統計(国勢調査人口)では半分以下の約2万4千人に減少している。そんな厳しい実情だからこそ、島への最大の恩返しを野球部は誓う。


キャプテン・浦上脩吾:
子供の人数が減って野球をする子供が少なくなってきた。島を勇気づけたいので壱岐から甲子園へ行きたい。
山口廉斗(3年):
一丸となって応援してくれるので僕達がプレーで恩返し出来たらなと思う。
辻田万翔(2年、つじた・たかと):
全国に壱岐の知名度を上げることが島への貢献になる。
甲子園出場が決まると島民からは「夢かと思うぐらい」「100年に一度の出来事」「壱岐市が元気になる」「島から甲子園に出ることが嬉しい」「小さい島でもみんなに勇気を与えてくれる」と歓喜の声が届けられた。


"離島の夢”いざ!出陣!!

"島で育ち、みんなに支えられた”“島が好きだから”その想いを乗せ、聖地へ出陣する日を迎えた。
キャプテン・浦上:
自分達は甲子園で1勝という目標があり、その目標をもって、1日1日を大切にがんばっています。壱岐が一つになって、みなさんで1勝を取れるように頑張りましょう。


2万4千の想いと夢を背負って、壱岐高校野球部はグラウンドで輝く姿を届ける。
キャプテン・浦上:
ずっと支えてもらって応援してくださるのでその気持ちに応えたい。


長崎県立壱岐高校は大会3日目、20日の第3試合が初戦。兵庫県の東洋大姫路高校と対戦する。
 


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情報提供元:TBS NEWS DIG Powered by JNN

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