
イスラエルの占領下にあるパレスチナを国として認めようという動きが加速。これにトランプ大統領が反発し、国連の機能不全も浮き彫りになっています。
【写真を見る】国連本部に来たトランプ大統領にエスカレーターが停止するなどのトラブルが…
ガザの攻撃は止められるのか 対イスラエルで新たな動き
記者
「多くの人が集まり、イスラエル大使館に向かって停戦を求める抗議デモを行っています」
26日、東京都内で行われたデモ。パレスチナ自治区ガザへの攻撃を続けるイスラエルに、抗議の声を上げました。
デモ参加者
「虐殺止めろ!ジェノサイド止めろ!」
「本当にすぐに停戦をしてほしいということと、(封鎖を解除して)食料を通してほしい」
中にはガザ出身の女性も...
――ガザに残ってる方はいる?
ガザ出身の女性
「母方の家族がまだたくさんいます。私は日本の人々、そして世界中の人々に、このガザの悪夢を止める大きな責任があることをわかってほしい。ガザの人たちにはもう何もできません」
パレスチナをめぐってはいま、国際社会である動きが加速しています。
各国がパレスチナ「国家承認」 ネタニヤフ首相は激しく反発
22日、国連では...
フランス マクロン大統領
「本日、フランスはパレスチナ国家を承認することを宣言する」
カナダ カーニー首相
「カナダはパレスチナ国家を承認する」
イスラエルの占領下にあるパレスチナを独立した国家として認める動きが相次いでいるのです。これまで承認してこなかったG7からもフランス、イギリス、カナダが承認に回りました。
ガザ地区とヨルダン川西岸地区に分けられた「自治区」という扱いのパレスチナですが、長年、東エルサレムを首都とする独立国家を目指してきました。アメリカが仲介した1993年のオスロ合意を受け、国際社会でもパレスチナ国家樹立の方向性が共有されてきました。
しかし、ガザ地区ではイスラエル軍の攻撃が続き、国連の調査委員会が「ジェノサイド=大量虐殺」だと認定するまでに状況が悪化。各国によるパレスチナ国家承認の動きは、そんなイスラエルに圧力をかけるのが狙いです。
26日、国連でネタニヤフ首相が登壇すると、イスラエルに抗議する国々が一斉に席を立ち、騒然とする中、演説を始めたネタニヤフ氏は...
イスラエル ネタニヤフ首相
「あなたたちは恐ろしく間違ったことをした。この恥ずべき決断は、ユダヤ人や罪なき人へのテロを助長するだろう」
パレスチナ国家の承認に激しく反発。現場で“対抗措置”もとっています。丘につくられた整然とした街は、ヨルダン川西岸地区の中心部に作られたイスラエルの入植地です。
パレスチナの人たちの家を破壊し、土地を奪って拡大されてきた入植地。ネタニヤフ首相は8月、「この入植地と東エルサレムの間に新たな入植地を建設する」と発表。実現すればヨルダン川西岸を南北に分断することになり、パレスチナ国家の樹立に大きな障害となります。
トランプ氏「残虐行為に対する報酬」 加盟国の約8割が承認
イスラエルを止めることはできるのか。カギを握るトランプ大統領が23日、国連本部にやってくると、突然エスカレーターが止まるトラブル。さらに、原稿を映すプロンプターも不調。
アメリカ トランプ大統領
「私が国連から得たのは、ダメなエスカレーターとプロンプターだけだ」
さっそく悪態をつくと、パレスチナの国家承認をめぐっては...
トランプ大統領
「国連加盟国の一部はパレスチナ国家を一方的に承認しようとしているが、ハマスのテロリストの残虐行為に対する大きな報酬になってしまう」
トランプ氏は「加盟国の一部」としましたが、パレスチナ国家を承認する国々は今回の国連会合に合わせて一気に増え、加盟国の8割以上にあたる約160か国に上っているのです。
際立つのは、ひとりイスラエルを擁護し続けるアメリカの姿勢です。2024年、パレスチナが国連への加盟を申請した際にも安保理での拒否権を発動し、加盟を阻止。ガザでの停戦決議をめぐっても拒否権を乱発してきました。
イスラエル・パレスチナ問題をめぐって、改めて国連の“機能不全”が問われています。
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