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「イスラエル総選挙」与野党接戦で過半数届かず 終わりの見えない戦争に不満も…ネタニヤフ首相続投か政権交代か?【Nスタ解説】

海外
2026-10-28 20:02

日本時間の28日朝、開票が始まったイスラエルの総選挙。通算19年にわたって首相を務め、中東情勢に大きな影響をもたらしているネタニヤフ首相の続投か政権交代か。接戦となっている選挙の背景をみていきます。


【写真で見る】19年間在任のネタニヤフ首相 支持派と不支持派それぞれの意見は…


接戦のイスラエル総選挙 最有力対抗馬とされる“アイゼンコット氏”出現

高柳光希キャスター:
まずは、選挙の仕組みについてみていきます。イスラエルで行われる4年に1回の総選挙は次のようになっています。


▼イスラエル 4年に1回の総選挙
クネセト(国会)120議席 日本時間 28日午前5時開票
「完全比例代表制(党の得票率で議席を配分)」


全体で120議席あることから、過半数は61議席となります。
ただ、イスラエルの歴史上これまで単独で過半数をとった政党はなく、選挙後に複数の党が連立を組む「連立政権」が主流となっています。


現在のネタニヤフ政権も、複数政党の連立で64議席だそうです。


投票率は77.7%と非常に高い水準のため、選挙の注目度がうかがえます。


開票率50%時点(日本時間午後3時)での予測議席数を見ていきます。


ネタニヤフ首相率いる「リクード」が27議席を獲得し、第一党を維持する見込みです。与党「ネタニヤフ陣営」で見ると、56議席獲得の見込みです。


一方、野党「反ネタニヤフ陣営」はアイゼンコット氏率いる中道の「ヤシャル」が21議席獲得する予想で、ヤシャルとの連立が見込まれる政党と合わせて49議席。接戦となっています。(日本時間午後3時時点 「チャンネル12」より)


19年も政権を担ってきたネタニヤフ氏が、ここまで追い込まれる接戦となった背景には何があるのでしょうか。


「ネタニヤフ氏はゴールが見えないまま突っ走って…」 懸念の声が議席予想に反映か

JNN中東支局長 増尾聡記者:
国民の中には、2023年のイスラム組織ハマスによる襲撃が非常に深く刻まれています。


▼2023年10月7日 
ガザ・イスラム組織 ハマス→イスラエル奇襲 
イスラエル市民ら 約1200人死亡 約250人が人質


今回の選挙では、「ハマスの奇襲による国民の被害に対して、ネタニヤフ氏が責任をとるべきだ」という声が非常に多く、重要な争点の1つとなっています。


ハマスの襲撃以降、イスラエルは対ハマスだけではなく、対イラン、対ヒズボラと様々な戦争を、何も達成しないまま続けています。


有権者に話を聞いてみると、「ネタニヤフ氏はゴールが見えないまま、突っ走ってしまっているのではないか」という非難の声の高まりを感じました。


今回、与党陣営が議席を下げる見通しになっていますが、こうした声が反映されていると思います。


井上貴博キャスター:
世界中が今、注目していることは「選挙によってイラン戦争がどうなるのか、石油価格がどうなるのか」ということだと思います。


選挙の結果によっては、それらが良い方向に進むのか、それともどこも過半数の議席を獲得できないことで混迷するのか、どちらのように感じますか?


両者ともに安全保障については同じ考え? どうなる今後のイスラエル情勢

JNN中東支局長 増尾聡記者:
現段階での予測で、今後どのような連立政権が樹立され、運営されていくのか、全く見通せない状況です。ただ、ネタニヤフ首相にとっては非常に厳しい数字が出てきたと言えます。


一方、野党のアイゼンコット氏が「今度の政権交代で自分が首相になる」という意気込みで、色々と選挙で戦ってきましたが、数字を見ると連立の交渉は非常に難航すると思われます。


交渉中はネタニヤフ首相が変わらず首相を務めるままになるわけですが、対イランとの戦いの中で、ネタニヤフ首相は新政権ができる前にもう一発攻撃しようといったモチベーションにつながりかねないといった指摘も出ています。


高柳キャスター:
アイゼンコット氏が政権を担う可能性と、中東情勢の今後の行方について教えてください。


JNN中東支局長 増尾記者:
野党のアイゼンコット氏が首相になる可能性はあります。ですが、仮に首相になったとしても、今の混迷した中東情勢が好転したり、目に見える大きな変化がすぐに起こったりするとは言い難い状況です。


なぜなら、アイゼンコット氏はもともとイスラエル軍の参謀総長を務めた軍人で、安全保障の面については、ネタニヤフ首相と割と近い考えを持っているためです。


ただ、これまでの選挙戦の中で、ネタニヤフ首相みたいに武力だけではなく、外交も重視しなくてはならないと述べています。また、イスラエルが世界で孤立しないようにしなくてはならないといった考えの発信もしており、仮に首相になった時にこのような発言をどう自分の政策に落とし込み、反映していくのかが今後、注目する点だと思います。


井上キャスター:
少し乱暴な言い方になってしまいますが、ネタニヤフ氏またはアイゼンコット氏のどちらかが首相になっても、安全保障の面は特に変わらないのではないかと感じました。


ハロルド・ジョージ・メイさん:
そこが今までのイスラエルの選挙と大きく異なるところだと思います。今までは対話重視派と軍事重視派の候補者たちの戦いでしたが、今回はどちらも同じような考えを持つ軍事重視派です。


圧力の度合いについての話であって、「対話をしましょう」と言っている候補者は1人もいません。よって、イスラエルだけでなく、誰が勝とうと大きく変わることはまずなさそうだという見方が一番多いのだと思います。


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<プロフィール>
増尾聡
JNN中東支局長
イランやイスラエル・パレスチナなど中東各地を取材

ハロルド・ジョージ・メイさん
プロ経営者
タカラトミーで社長を務めV字回復
オランダ出身 日本在住30年超


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情報提供元:TBS NEWS DIG Powered by JNN

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