毎日の買い物などで見かけるお値段から世の中の動きを読み解いていくコーナー「きょうのお値段」。きょうは「桃1パック861円」。じつは今年の桃は甘くてお得なんです。
【写真を見る】「もっとたべたい…」出水アナも絶賛“夏のイチゴ”
今年の桃は甘くて安い!夏に美味しいイチゴも!?
出水麻衣キャスター:
スーパーアキダイの秋葉弘道社長によると、天候の関係などもあり、例年よりすこし遅れたこの時期に東北の桃が一気に市場に出てきたそう。例年、山形県産の桃1パック(3玉入り)が1058円のところ、2025年は861円と2割近く安いそうです。
秋葉社長は「東北の桃が一気に出てきた“今”が安い。しかも、今年の桃はとにかく甘い!」といいます。
桃の糖度は平均11度と言われていますが、2025年の福島県産の桃の糖度を測ってみると、18.1度とメロンやバナナにも迫るような甘さでした。
なぜ、こんなに甘くなったのでしょうか。
山梨・韮崎市の桃農家「燃実農園」によると、今年は猛暑日が多く雨が少なかったため、例年より小ぶりの桃が多いものの、その分糖度が高くて美味しいということです。
アキダイの秋葉社長によると、これから梨やぶどうも市場に出てきて、最初は値段が少し高いですが、たくさん出てくると徐々に値段が下がってくるということです。
まさにフルーツ好きとしてはたまらない時期ですが、私がおすすめするのは、「夏イチゴ」です。中でもNo.1の夏イチゴをご紹介します。
7月30日に開催された「第1回全国夏いちご選手権」で、広島・廿日市市の吉和ラフレーズの「冠苺(かんむりいちご)」という品種がNo.1に輝きました。
審査員の方によると、口の中に美味しい甘みが残り、いくつでも食べたくなるようなイチゴだということです。実は、現地に行って食べてきました。
出水キャスターが直撃!“美味しさのワケ”とは?
広島県・廿日市市の山間にある「吉和ラフレーズ」。
出水キャスター
「このたびは最高金賞受賞おめでとうございます」
吉和ラフレーズ 栗田直樹 代表
「もうびっくりしましたね。東日本の長野県とか有名なところに引けをとらないイチゴを作りたいなと思っていたんですけど、結果が出て嬉しかったです」
最高金賞を受賞した「冠苺」を早速いただきました。
出水キャスター
「すごく濃厚で、とろけるように甘い。でもあとから酸味もきて、とってもみずみずしい。もっとたべたい…」
しかし一体なぜ広島で、しかも“夏”にイチゴが栽培できるのでしょうか?
吉和ラフレーズ 栗田直樹 代表
「冠高原といって冠山の麓で750mの標高なので、とても涼しく昼夜の温度の差が大きい。(吉和は)イチゴにとっていい環境です。夏でも夜は20度以下なので」
暑さが苦手なイチゴ。標高が高い廿日市市の吉和地区は、昼夜の寒暖差が20度ほどになる日もあります。涼しいのに、かつ日差しもあるため、イチゴがゆっくり甘く成長できるということです。
美味しいだけじゃない 「冠苺」が地域にもたらす効果
出水キャスター:
今回「全国夏いちご選手権」には28品目が出品されました。見事1位に輝いた「冠苺」は1パック11個入りで1500円~ということです。
通常、1株で5粒以上の作るそうですが、冠苺は1株で3粒に間引いているため、旨みや酸味が濃縮されているということです。
現在ハウス栽培していて、ハウス増築する予定で、「今後はネット注文も始められたら」と話していました。
井上キャスター:
(吉和地区は)取材したときも涼しかったですか?
出水キャスター:
気温は30度を切っていて、風が涼しく感じられました。夜の時間帯は10度台ということで、朝も結構寒いと感じる日もあるということです。
井上キャスター:
避暑地として暮らせそうな場所ですね。
出水キャスター:
実は吉和地区、「西の軽井沢」と呼ばれていて、スキー場や温泉、釣りなど非常に豊かな観光資源もある地域です。ただ一方で、非常に過疎地域で、人口が減っており、2025年現在は556人しか暮らしていません。
そこであえて吉和地区出身ではないオーナーが、この吉和地区に惚れ込み、寒暖差を生かしてイチゴ作りを始めたということです。
栗田代表は、「吉和地区が過疎地域で、看板となる農作物で雇用を生み出したい。夏イチゴは海外産が7~8割を占めていることから、国産の夏イチゴは需要があるのでは」と考えて勝負に打って出たということです。
実際に、この地域で雇用も生んでいるそうで、こういった地域の盛り上げ方はいかがでしょうか?
岸谷蘭丸さん:
こういう地域は、自然がすごいというのも間違いないと思います。大きな自然のもとで、美味しいものをいっぱい作って、東京の我々に売りつけてもらって、いっぱい払わせて欲しいです。こういうところを守りたい。
出水キャスター:
こうしたしっかり実績のある事業があると、若い方も来やすくなるのではないかと粟田さんも話していました。
井上キャスター:
吉和地区の人口の推移を表したグラフを見ても、減少トレンドではあるものの増えていますよね。もう結果が出始めているのかもしれませんね。
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<プロフィール>
岸谷蘭丸さん
イタリア名門ボッコーニ大学在学 24歳
岸谷五朗と岸谷香の長男
海外大受験塾「MMBH」設立
教育・多様性などについて発信
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