銀行にお金を預けたりお金を借りたりする際に肝となるのが「金利」ですが、3年ぶりに金利の引き上げを決めたアメリカに続き、日銀も利上げを決める見通しです。「金利のある世界」が一段と進むなか、銀行の戦略も大きな転換点を迎えています。
都内の銀行で掲げられていたのは「貯蓄預金」のポスター。低金利時代には預金のメリットが薄く、出番がありませんでしたが、みずほ銀行がおよそ17年ぶりに復活させました。
普通預金の金利が0.4%のところ、貯蓄預金の場合、▼10万円以上30万円未満で0.41%、▼30万円以上50万円未満なら0.42%と段階的に金利が上がります。
復活の先に見据えるのは預金の獲得です。
みずほ銀行リテール・デジタル業務部 谷塚康幸さん
「銀行の預金は信用創造の原資。これがないと、どうしても銀行業として成り立たない」
日銀の利上げで銀行は貸し出しと預金の金利差で稼ぎやすくなり、預金集めは重要度を増しています。
三井住友フィナンシャルグループの個人向けサービス「Olive」はセブン‐イレブンとのパートナーシップでコンビニの店舗網を足掛かりに顧客基盤のさらなる拡大を狙うほか、三菱UFJ銀行も親から子どもに引き継がれる預金をつなぎとめるため相続をサポートするサービスを打ち出しました。
銀行の戦略を変えつつある「金利のある世界」へのシフトは、世界の中央銀行が利上げに傾いていることで、さらに加速しそうです。
FRB ウォーシュ議長
「物価の安定を実現する」
3年2か月ぶりに利上げに踏み切ったアメリカ。ウォーシュ議長は会見で、物価の上昇を抑える姿勢を強調しました。
FRB ウォーシュ議長
「明らかな事実は、物価上昇率は高すぎ、その状態が長引いているということです」
しかし、これにトランプ大統領は…。
アメリカ トランプ大統領
「金利が高すぎる。適切ではない。理事会は非常に敵対的で政治的だ」
中間選挙を控えるなか、企業や家計がお金を借りる際の負担を増やす利上げに強く反発しました。
物価上昇への対応を迫られるのは日本も同様です。日銀はきょうから開く金融政策決定会合で、政策金利を現在の1%から1.25%に引き上げる方向で議論する見通しです。利上げすれば3か月ぶりで、これまで半年に1回ほどだった利上げのペースを速めて物価が大幅に上昇するリスクに対応します。
銀行も競争の激化を見込みます。
みずほ銀行リテール・デジタル業務部 谷塚康幸さん
「金利が立ってきたこの局面においては、他の銀行含め非常に預金の獲得競争が激しい」
「金利ある世界」を迎える中、銀行の戦略も私たちと銀行の付き合い方も大きく変わっていきそうです。
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