
今年度も折り返しとなりましたが、日経平均株価は、この半年間、“AIブーム”を背景に値上がりし、6月下旬に7万2000円台の史上最高値をつけました。ただ、その後は6万円台で伸び悩み、専門家は「中東情勢の収束や財政不安が払しょくされ、金利上昇が抑制につながるかが焦点になる」と指摘します。
2026年度前半の日経平均株価は、中東情勢の経済影響への懸念が和らぐにつれ、上昇ピッチが加速。4月下旬に6万円を突破すると、6月22日には7万2831円をつけ、取引時間中としての最高値を更新しました。世界的なAI需要拡大によるAI・半導体関連銘柄の値上がりがけん引し、企業の自社株買いも海外投資家の買い注文を支えました。
一方、史上最高値をつけて以降は、アメリカとイランの戦闘終結の見通しが不透明なことに加え、AI投資や開発の持続性への懸念も浮上。7月以降、AI・半導体関連銘柄は大きく調整する局面を迎えました。
一時は時価総額トップに立った半導体大手「キオクシアホールディングス」の株価は、1か月余りで最高値からおよそ3分の1に急落し、象徴的な動きとなりました。その後、原油価格や金利の上昇傾向への警戒感もあり、日経平均株価は6万円台で推移し、伸び悩みが続きました。それでも、年度前半の上げ幅は終値ベースで1万5000円余りと、半期としてこれまでで最大です。
一方で、日経平均株価への“一極集中”傾向も鮮明となっています。
半年間の上昇率でみてみると、▼AI・半導体関連の寄与度が大きい日経平均株価が約30%なのに対し、▼幅広い銘柄で構成されるTOPIXの上昇率は17%、▼新興企業が集まるグロース市場の指標「東証グロース市場250指数」は14%にとどまりました。特にグロース市場は、今後の日本経済の活力を担うスタートアップが上場していますが、市場を支えてきた個人投資家の資金がプライム市場に移る傾向にあるという見方もあり、停滞が続いています。
野村証券の澤田麻希ストラテジストは「原油価格の上昇や約30年ぶりの高い金利水準が企業業績をどう下押しするかの警戒感が広がっていて、中東情勢の収束や国内外の財政不安が払しょくされ、金利上昇の抑制につながるかどうかが相場を見る上での焦点になる。また、11月のアメリカの中間選挙の動向も注目される」としています。また、グロース市場については「成長を維持していけるのかどうか、企業の収益性をめぐる投資家の選別基準が厳しくなっている」と分析しています。
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