
9月の記録的な長雨や日照不足などの影響で、価格が高騰している葉物野菜。農林水産省などによると、例年比でキャベツは約1.6倍、白菜は約1.5倍、レタスは約1.4倍と、食卓に欠かせない野菜が軒並み値上がりし、家庭に大きな影響を及ぼしています。
【写真を見る】野菜高騰に負けない!家庭の“やりくり術” 代用野菜から節約レシピ・お得なアプリまで大調査【THE TIME,】
街で聞かれたのは、「生野菜を食べさせたいけど手が出なくて買えない」というお母さんの声や「野菜が好きなのでサラダがまた食卓に出てきてほしい」といった子どもからの切実な願い。こうした状況を乗り切るため、各家庭で実践していたのは知恵や工夫を凝らした野菜の“やりくり術”です。意外な食材の活用から、意外なアレンジレシピ、そしてお得なアプリまで、家計を助ける様々なアイデアが見えてきました。
レタス代わりに「サラダ菜」、キャベツ代わりに「もやし・長芋」!代用野菜で賢くやりくり
まず多くの人が行っていたのは、高騰する野菜を別の食材で"やりくり”する工夫です。
半玉でおよそ200円するレタスの代わりに、水耕栽培で価格が安定している「サラダ菜」(およそ100円)を選ぶ人や、高値の小松菜の代わりに、ねばねば食感と独特の香りが特徴の葉物野菜「つるむらさき」でおひたしを作る人の姿がありました。
鍋物や炒め物で大活躍する白菜やキャベツにも、賢い代用アイデアがありました。ある親子は、しゃぶしゃぶをする際に白菜の代わりに豆苗を使用。手頃な価格でかさ増しできるだけでなく、一度使った後も再生栽培できるのが魅力です。
キャベツが主役のお好み焼きやとんぺい焼きでは、もやしや長芋が代役を果たします。キャベツの代わりにもやしを使えばシャキシャキ食感のお好み焼きに。とんぺい焼きではキャベツの量を減らし、すりおろした長芋を加えることで、ふわふわの食感に仕上げることができるといいます。
さらに、野菜の中でも普段は捨ててしまいがちな部分を有効活用する工夫も。大根の葉を刻んでごま油で炒めれば、ごはんのお供にぴったりのふりかけに変身。栄養価が高いとされるにんじんの葉は、卵と混ぜてオムレツにするのがおすすめだと話す人も。SNSでは、ブロッコリーの茎をザーサイ風にアレンジするアイデアなども見られました。
野菜が半額で買える!?話題のレスキューアプリ「Too Good To Go」とは
そんな中、新たな節約術として注目されているのが、フードロス削減アプリ「Too Good To Go(トゥーグッドトゥーゴー)」。飲食店や小売店が、まだおいしく食べられるにもかかわらず売れ残ってしまった食品を詰め合わせ、お得な価格で販売するものです。利用者は中身を選べませんが、その分、通常の半額ほどで購入できる仕組みです。
2026年1月に日本でサービスを開始し、わずか半年で60万ダウンロードを突破しました。
使い方は、アプリで近くの店舗を探して商品を予約し、指定された時間にその店舗で受け取るだけ。ある利用者は、ピーマンやにんじんなど4種類の野菜とドーナツが入った通常価格1200円相当の詰め合わせを、600円で購入。「おいしそうな野菜が安く買えるのはすごくいい」と満足している様子でした。
東京・目黒区にある飲食店「flour+water」では、1つおよそ300円のパン3つが入ったセットを500円で提供。Too Good To Go Japan代表取締役の大尾嘉宏人氏によると、「有名なチェーン店を含め、スーパー、コンビニ、ベーカリーなどさまざまなお店を扱っている」とのことで、現在、1都3県で利用できる店舗が続々と広がっています。
いまのお買い得は「北海道産根菜」!節約のプロが教える絶品レシピ2選
葉物野菜が高騰する中、価格が安定し、今まさに“お買い得”となっている野菜があります。
街の人50人に「最近よく使う野菜」を調査したところ、1位「じゃがいも」、2位「にんじん」、3位「玉ねぎ」という結果に。日本農業新聞の岩下響氏によると、これらの野菜の主産地である北海道は今年、大きな気象変動がなく、大玉で質の良いものが豊作となっているため、価格が平年を下回っているといいます。
しかし、「じゃがいも」「にんじん」「玉ねぎ」といった定番野菜については、「カレーの出番が多い」「肉じゃがやカレーしか思いつかない」など、レパートリーが広がらないという悩みも。そこで、SNSのフォロワー数が50万人を超える節約料理の達人の料理研究家 DOKINさんに、お買い得野菜を使った意外な節約レシピを教えてもらいました。
最初に紹介するのは、価格が高いごぼうの代わりにじゃがいもを使ったきんぴらです。
じゃがいもとにんじんを細切り、玉ねぎを薄切りにし、ごま油を引いたフライパンで4分ほど炒めます。玉ねぎがしんなりして、じゃがいもが透明になってきたら、しょうゆ(小さじ2)、砂糖(小さじ1)、酒(小さじ1)を混ぜ合わせた調味料を加え、汁気がなくなるまで炒めれば完成です。
試食した原千晶部員は「シャキシャキ食感の中にホックリ感もあり、ごはんのおかずになるぐらいしっかりした味付け!ゴボウのきんぴらより好きかも」と絶賛。
さらにもう一品、DOKINさんが紹介してくれたのは、高騰している白菜を使わない「にんじんと大根のミルフィーユ鍋」。
にんじんと大根を薄い輪切りにし、大根、豚バラ肉、にんじんの順で交互に鍋に並べていくだけ。白だしなどの調味料を加えて10分ほど煮込めば出来上がりです。
にんじんと大根にはしっかりとした食感が残りつつ、大根ならではのみずみずしさとジューシーさが味わえます。気になる費用は、白菜を使った場合は4人前でおよそ450円かかるところ、にんじんと大根を使えばおよそ350円と、100円ほどお得に作ることができました。
野菜価格の高騰が続く中、価格が安定している野菜の新しいレシピを取り入れて、この時期を乗り切ってみてはいかがでしょうか。
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