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【ノーリートリック究極の進化系で決めた】日本人初の快挙!Tampa Pro2023堀米雄斗が念願の初優勝

2023-03-06 15:00:01

フロリダ州タンパで毎年開催され、今年で29回目の開催となるTampa Pro(タンパプロ)2023が現地時間3月5日に開催され、堀米雄斗が優勝!(日本人初の快挙!)

オリンピック、ストリートリーグ、X Gamesなど数々の主要大会で優勝してきた堀米だが、タンパでの優勝はアマチュア時代(Tampa Am)も含めて無かっただけに、悲願の初優勝となった。

決勝では、前回優勝者のジェイミー・フォイが1本目で激しいスラム(転倒)をしてしまい、2本目以降を棄権。

今ノリに乗っているジャガー・イートンも、決勝では3本ともフルメイク(ノーミスで滑りきること)出来ず、優勝候補のナイジャ・ヒューストンは、昨年負った膝前十字靭帯損傷の復帰後、最初の国際大会ということもあり精彩を欠く中、群を抜いた集中力を見せたのが堀米だった。

昨年のタンパプロでは予選を2位で通過するも、決勝ではミスが続き11位に終わったが、今大会では見事にフルメイクのラン&新技を見せつけ、他を圧倒した。

Tampa Proは世界的に認められたプロスケーターのみが出場出来る大会で、毎年フロリダ州タンパにある伝説的な室内スケートパークで開催されており、大会の雰囲気、出場者などを見てもスポーツというよりは“カルチャーとしてのスケートボードが色濃く残る”貴重な大会となっている。

ルールは、1分間コース内を自由に滑り、技を披露するランを行い、その内のベストランで順位が決まる(100点満点)

採点基準は、トリックの難易度、独創性やバラエティに加え、コース全体の使い方や、スタイルなどが重視される。

予選はランを2本行い、1位と2位は直接決勝へ進み、3位から30位までの選手は準決勝へ進出。準決勝は、予選3位から30位までの選手に加え、過去のTampa Pro王者が加わり争われ、上位10名が決勝へ。決勝は予選1位、2位の選手と、準決勝上位10名を合わせた、計12名がランを3本行う。

日本勢は他にも池田大亮、根附海龍が出場したが、いずれも準決勝で姿を消した。

【Tampa Proならではの“魅力”】

スケートボードが好きな人なら1度は耳にし、映像を見た事があるのでは無いかというほど、世界中のスケーターに愛される大会がタンパではないだろうか。

歴代のチャンピオンを見ると、この大会の凄さがわかる。

1996年&2002年&2007年 エリック・コストン

1997年&1998年 アンドリュー・レイノルズ

2010年 ポール・ロドリゲス

2011年 デニス・ブセニッツ

2012年 トーリー・パドウィル

2013年&2015年 ルアン・オリベイラ

2014年&2020年 ナイジャ・ヒューストン

2016年&2021年 シェーン・オニール

2017年 ルイ・ロペス

2018年 ジャガー・イートン

2019年 カルロス・リベイロ(この年の3位は、日本の池田大亮)

2022年 ジェイミー・フォイ

スケートボードに憧れた人なら、誰もが納得のトッププロ達である。

【スケートボード版オールスターゲーム】

(準決勝と決勝の映像 YouTube:https://www.youtube.com/live/ZXIfwCO1_ng?feature=share)

タンパプロの醍醐味はやはり、スケーターが好きなスケーターが出場するという所。

今大会はブランドン・ウエストゲート、エヴァン・スミス、イショッド・ウェア、クリス・コール、アンディ・アンダーソン、トーリー・パドウィル、ルイ・ロペス、そしてレジェンド中のレジェンド、エリック・コストン(47歳!)などなど、数え出したらキリがないほどのスタースケーターが出場している。

まさにスケートボード版のオールスターゲーム。

※ブランドン、エヴァン、イショッド、クリスは予選敗退

(YouTube:https://www.youtube.com/live/9LuTnUa5b-I?feature=share)

【衝撃の進化系トリック!ノーリーバックサイド270ブラント】

堀米雄斗は準決勝を首位で通過し、決勝に進出。

決勝2本目のランでは最後に衝撃の大技、ノーリーバックサイド270ブラントスライド(空中で270度回転し、板の先端でレールを滑り降りる新技)をメイクする。

これまで見せてきた堀米のノーリートリック(利き足とは逆の足で板の前方を弾いて飛ぶ技)の中でもトップクラスの難易度だ。

さらに3本目のランでは、他の技の難易度を上げてパーフェクトなランを披露し、優勝に輝いた。

以下、堀米雄斗3本目のラン

1 360キックフリップ

2 ノーリーフロントサイド270 ボードスライド

3 スイッチフロントサイド ブラントスライド

4 ノーリーヒールフリップ バックサイドボードスライド

5 ノーリーバックサイド270 ボードスライド

6 スイッチフロントサイド180 K(クルックド)グラインド

7 バックサイドテールスライド

8 バックサイドシュガーケーン

9 ノーリーバックサイド270 ブラントスライド

【Tampa Pro2023リザルト】

1位 堀米 雄斗

2位 ジョバンニ・ヴィアナ

3位 クリス・ジョスリン

4位 フェリペ・グスタヴォ

5位 ケルビン・ホフラー

6位 ジャガー・イートン

7位 ヴィンセント・ミルウ

8位 カルロス・リベイロ

9位 ナイジャ・ヒューストン

10位 ルイ・ロペス

11位 アンジェロ・カロ

12位 ジェイミー・フォイ

タンパプロ賞金

1st - $10,000 2nd - $5,000 3rd - $3,000 4th - $2,000 5th - $1,000

6th - $800 7th - $700 8th - $600 9th - $500 10th - $400

11th - $300 12th - $200

 

文・小嶋勝美 

スケートボードに関する情報を幅広く執筆する、スケートボードライター兼放送作家兼スケーター。

10年間のお笑い芸人生活を経たのち、放送作家をしています。

情報提供元: マガジンサミット

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