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抗酸化作用があるといわれている、植物の力”ファイトケミカルス”がもたらす健康への可能性とは?

2024-12-11 15:48:06

一般社団法人国際栄養食品協会(AIFN)は、AIFNオープンカレッジ(AOC)にて「健康寿命を探求する」をテーマにした「サイエンス・セミナー・シリーズ」を開催した。超高齢化・少子化社会の日本で、“健康寿命の延伸”はこれまで以上に注目を集めているテーマとなる。このプロジェクトは、植物栄養と健康・生活習慣に関する科学的な最新情報を発信し、健康寿命延伸に貢献する目的で発足した。

第1回は、アムウェイ・サイエンス・アドバイザリーメンバーであり、梨花女子大学(韓国)栄養科学・食品学部教授のオラン・クォン博士とアムウェイ・イノベーション&サイエンス部門フェローサイエンティストのアミット・チャンドラ博士をスピーカーとして迎え、「ファイトケミカルス」に焦点を当て、多くの方に知識を深めてもらうことを目的としたプレゼンテーションを実施した。

一般社団法人国際栄養食品協会(AIFN)理事長 天ヶ瀬 晴信氏は薬剤師でもあり米国で23年間勤務経験もある。

世界中の国で寿命が伸びている中、日本は長寿国。しかし、平均寿命と健康寿命(健康でいられる年齢)の差は10年と、寿命が延びても最後の10年は病気と共に過ごさないといけないのが現状だ。そのため、最後まで健康に過ごせるように健康レベルを上げるには、ライフスタイルを変えることで病気のリスクを下げるのがポイント。現在の日本では高齢者による社会保険給付費が増えて財政にも負担が出ている。病気のリスクを減らして、なるべく穏やかに年をとっていくのが大切と説明した。

老化には酸化ストレスを減らすことがキーポイント。より健康的な生活を過ごすことで活性酸素(人の体を酸化させ、錆びさせるもの)を減らすことができる。これにはバランスの取れた食事や良質な睡眠、運動に気をつけることが必要だ。中でも果物や野菜は自分では動けないので紫外線や昆虫などの有害なものから体を守れるようにファイトケミカルスを生み出した。ファイトケミカルスとは抗酸化力や免疫力のサポートなどがあり、私たち人間にとっても健康維持・改善に役立つものだとオラン・クォン博士は説明した。

成人1日の野菜や果物の摂取量目標は500gとWHOは推薦している。しかしながら、これは5〜9杯分となり摂取するのには大変な量でもある。そのため、75%の人は摂取水準に達していない。また、現代の食は加工食品やジャンクフードなどにも偏っている。そのためサプリメントで摂るのがいいのではないかと語った。

ファイトケミカルスには赤は心臓、緑は細胞のエネルギー、青や紫は目や脳など野菜や果物でもそれぞれ効能が異なるので、さまざまな色をとることが大事とアミット・チャンドラ博士は説明。

もしサプリメントで摂る場合は体に入るものなので、品質が大切。Purity(純度)、Safety(安全性)、Efficacy(効果)を徹底することによって、いいサプリメントが得られると話した。

ビタミン、ミネラルと一緒にファイトケミカルスを摂ると、より酸化防止に繋がるなど、自然食品はいろんなチームワークで助け合い、栄養素の相乗効果を生み出している。現在、ファイトケミカルスについての臨床研究は世界中で行われていて、ファイトケミカルスを含むビタミンサプリメントが相互作用や複数の役割を果たして酸化ストレスや炎症を抑える働きをする抗炎症作用があることがわかったとオラン・クォン博士が解説。

今まで、野菜や果物は健康にいいということはなんとなく、頭の中ではわかっていたものの、栄養補助食品について、こうやって研究や数字などで証明、実証することができたのは素晴らしい結果。これこそ、栄養補助食品の未来だと天ケ瀬氏も称賛した。また、これらの論文は科学雑誌の表紙にもなったと言う。この臨床研究結果で昔ながらの漢方やアーユルヴェーダ、ハーブなどの植物の力を実証したことになる。

このように、このセミナーを通して、ファイトケミカルスを全て食事から摂るのはやや難しいため、サプリメントなどを上手に活用しながらバランスよく摂取していくことが将来の健康に繋がると、改めて認識させられた。

情報提供元: マガジンサミット

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