土鍋は冬だけじゃない!煮る・蒸す・炒める、新作「Deep Pot」が提案する“365日の土鍋生活”
2026-09-10 23:52:09

鍋料理といえば冬の定番。土鍋も寒い季節に活躍する調理器具というイメージが強いが、そんな常識を変えようとしているのが三重県四日市市発のブランド「PETARI」だ。
9月9日に開催された新商品発表&試食会では、煮る・蒸す・炒めるなど幅広い調理に対応する新作「Deep Pot」を披露。会場では実際にDeep Potで作った料理も提供され、土鍋を“365日の道具”として使う新たな提案と、その実力が紹介された。
「冬だけの土鍋を365日の食卓へ」PETARIが目指すもの

PETARIのルーツとなるのが、1932年に三重県四日市市で創業した銀峯陶器だ。
四日市市は国産土鍋の生産高の約8割を占める一大産地。銀峯陶器は1984年から2025年までに累計約2,000万個の土鍋を製造し、現在も国内トップシェアを誇る老舗メーカーだ。
一方で、暮らしや食卓の変化とともに土鍋市場は縮小傾向にある。銀峯陶器の出荷数も1984年の約125万個をピークに、2025年には約34万個まで減少した。

株式会社G.M.P.代表取締役の熊本誠太氏も、土鍋には「鍋料理に使うもの」「冬に使うもの」というイメージが根強く残っていると話す。
しかし、ゆっくり熱を伝え、食材のおいしさを引き出す土鍋の力は、冬の鍋料理に限ったものではない。そこで「冬だけの土鍋を365日の食卓へ届けたい」という思いから、2020年にPETARIを立ち上げた。
これまでに、野菜を毎日おいしく食べるための浅型土鍋「Shallow Pot」、さまざまな米料理を楽しめる「Rice Pot」を展開。そしてシリーズ第3弾として誕生したのが「Deep Pot」だ。
深さと丸みを生かして、煮込みから蒸し料理まで

Deep Potは、深さのある寸胴型のフォルムが特徴。土鍋ならではの緩やかな温度変化を生かしながら、肉や魚を硬くなりにくく仕上げたり、野菜の甘みを引き出したりできるという。
さらに特徴的なのが、丸みを持たせた鍋の底面だ。煮込んだ際に内部で水分が対流しやすく、深さがありながら熱を均一に広げられるよう設計されている。

内側には段差も設けられており、開発中の別売りの蒸し皿をセットすれば、蒸し野菜や焼売、肉まんなどの蒸し料理にも活用可能。煮込み料理に強い深型土鍋でありながら、一台でさまざまな料理を作れるよう工夫されている。
熊本氏によると、内側に蒸し皿用の段差を設けるのは、煮込み時の対流などへの影響も考える必要があり、開発時にシミュレーションを重ねたポイントのひとつ。形状を工夫した結果、18cmというコンパクトなサイズながら、炊飯もおいしく仕上げられたという。
「自然と出番が多くなる」プロが感じたDeep Potの魅力

Deep Potを使った28品のレシピを監修したのが、フードコーディネーターの西村麻佳氏だ。
実際に何度も使う中で、西村氏が特に感じたのは「日々の料理で自然と出番が多くなる」ことだったという。
煮る、蒸すだけでなく、Deep Potでは「炒める」調理にも対応。さらに電子レンジも使用できるため、作った料理を冷蔵庫で保存し、帰宅後にそのまま温め直すといった使い方もできる。

土鍋の緩やかな温度変化や余熱を生かすことで、火加減に神経質になりすぎなくても料理を仕上げやすい点も特徴。西村氏は、料理に慣れている人にとっては安心感があり、初心者でも扱いやすいと評価する。
また、18cmというコンパクトなサイズも日常使いを後押しする。コンロを大きく占領しないため、Deep Potで煮込み料理を作りながら、隣のコンロで別の料理を進めるといった同時調理もしやすい。
いわゆる「冬の大きな土鍋」とは異なり、鍋やフライパンと同じ感覚で日々の料理に取り入れることが意識されているのだ。
出汁を使わず水だけ!「鍋焼き豚汁」を試食

発表会では、Deep Potで作った「PETARI試食膳」も提供された。メインは三重県産の豚肉と味噌を使った「鍋焼き豚汁」。Deep Potで炊いた伊賀米と、伊勢たくあんも添えられている。

鍋焼き豚汁は、根菜などの具材を大きめにカットし、最初にしっかり焼き付けることで香ばしさとコクをプラス。その後は出汁を使わず水だけを加え、約5分の加熱と15分の余熱で仕上げる。短時間の調理ながら、豚肉や野菜の旨みを引き出せるのが特徴だ。
実際に味わうと、大ぶりの具材にもほどよく火が入り、野菜の甘みや豚肉の旨みをしっかり感じられた。シンプルな献立だからこそ、Deep Potが素材のおいしさを引き出す特徴も分かりやすかった。
土鍋を「特別な道具」から毎日の生活道具へ

熊本氏は、PETARIを特別な日の「ハレ」ではなく、普段の「ケの日」に使ってほしいと語る。そんな思いを形にしたDeep Potは、煮る・蒸す・炒めるといった幅広い調理に対応し、コンパクトで日常使いしやすいのが特徴だ。
冬にだけ取り出すのではなく、季節を問わず気軽に使う。Deep Potは、土鍋を毎日の調理器具として取り入れるきっかけになってくれそうだ。
PETARI公式サイト:https://petari.jp/
情報提供元: マガジンサミット