E START

E START トップページ > スポーツ > ニュース > “忍者走り”のルーツは「教わったことを自分もいいと信じて」女子マラソン代表・安藤友香【東京世界陸上】

“忍者走り”のルーツは「教わったことを自分もいいと信じて」女子マラソン代表・安藤友香【東京世界陸上】

スポーツ
2025-04-14 06:00

9月に開催される東京2025世界陸上の女子マラソン代表に選出された安藤友香(31、しまむら)。熾烈な代表争いを勝ち抜いた安藤は、2017年のロンドン大会以来4大会ぶりの出場となる。前回出場(17位)した際の思いや、代名詞となる独特なランニングフォーム“忍者走り”について語った。


【写真を見る】“忍者走り”のルーツは「教わったことを自分もいいと信じて」女子マラソン代表・安藤友香【東京世界陸上】


前回大会は「未熟さを痛感したレースだった」

安藤は昨年の名古屋ウィメンズで自己ベストの2時間21分18秒で優勝し、参加標準記録をクリア。3月2日の東京マラソンでは、2時間23分37秒の日本人トップでゴールし、2023年4月以降の記録と順位から算出されるジャパン・マラソン・チャンピオンシップ(JMC)シリーズⅣでのランキングでチャンピオンに決定し、代表に内定した。



Q.世界陸上内定が決まり今の気持ちは
安藤選手:

自国開催で行われる世界陸上の代表に選ばれたことで、ちょっとホッとしている部分と、あと2017年のときに世界陸上代表に選んでいただいたので、それ以来となるんですけど、あのとき(17位に終わり)すごい悔しい思いをしたので、リベンジといいますか、そういうチャンスをいただいたので、これから頑張ろうっていう気持ちです。


Q.他の選手よりも少し早く内定したが
安藤選手:

東京マラソンが終わって、1週間後の名古屋のレース次第で自分のランキングも決まるっていうことだったので毎日そわそわっていう感じはあったんですけど。各選手のレースとか見ていて、やっぱりそのタイムだけで見ると自分が一番、タイムをそんなに出せてないので、その悔しい気持ちと、他の選手の凄さとか、走りを見てもっと自分も頑張ろうっていう刺激をすごくいただいた。改めて代表に選ばれてホッとしてるっていうよりは、もうなんかより一層これからしっかり頑張ろうっていうなんか引き締まる思いが強まったので、逆に今、いい機会をいただいたなって思ってます。


Q.母国の東京で開催されるっていう部分は大きいか
安藤選手:

やっぱり海外で行われるレースもすごく魅力的なんですけど、国内だと本当に自分のことを知ってる方たちがたくさん応援に来てくださいますし、慣れ親しんだ場所で走るっていうのはすごく大きいですね。


Q.東京マラソンでは安藤選手に対する声援が多かった
安藤選手:

すごく多かったです。私も東京マラソンを初めて走った。もちろん名古屋であったり大阪も応援は多いんですけど、男女混合レースっていうのもあるので一概には言えないんですけど、応援はいつも以上にあるなって感じましたし、最後の最後まで名前を呼んで応援してくださったっていうのは本当に力になって嬉しかったです。



Q.マラソンでは2017年の世界陸上に出場されて以来の世界大会になるが
安藤選手:

もう一度代表権を取れたのは本当に願っていたことだったので、取れてよかったんですけど、やっぱり一番は2017年のときの結果というか自分も本当に後悔、悔しい気持ちがすごく残ってたレースなので。もう本当にリベンジさせてもらう機会をもらったので、このチャンスをちゃんと物にして、全力で頑張りたいなっていう気持ちです。


Q.前回のロンドン大会で17位、レース中盤20キロ付近で後退した時を振り返って
安藤選手:

初マラソンから2回目のレースということでもちろんペースメーカーさんもいない、本当によくわからないレースにはなったんですけど…何て言うんですかね。これが世界大会といいますか、やっぱりマラソンの世界大会っていうのを経験してなかった部分もあるんですけど、改めて各選手の強さであったり、世界大会の難しさっていうのをすごく感じて、本当に自分の未熟さを痛感したレースだったのを今でも鮮明に覚えてます。


Q.そのレースで得たことは
安藤選手:

普段自分がテレビで見てるだけだと、わからない細かい変化とか揺さぶりっていうのを体感できたことは、すごい大きいなと思っていて。ただ話で聞いているだけだとやっぱりイメージしづらいんですけど、実際自分があの場所でこう感じれたっていうのはすごく大きくて、だからよりその後の練習であったりレースに向けての準備段階のところでこういうことが想定されるとかイメージがすごくしやすくなったのは本当に大きいですね。
 


“忍者走り”は「教わったことを自分もいいと信じてここまでやってきた」

両腕をだらんとし、肘のふりを最小限にした独特なランニングフォーム“忍者走り”でも有名になった安藤。“忍者走り”は2度の移籍などで経験した出会いなどから学んだという。



Q.自身の強みは
安藤選手:

難しい質問なんですけど・・・自分の中で「強みは何ですか」って聞かれても、「なんだろうな」っていう、正直思う部分があって。ただここ数年は本当に安定して走れているので、あえて挙げるとしたらそういうところというか。ある程度の本当に最低限の結果を残せてきてる部分なのかなみたいな(笑)


Q.シドニーオリンピック™金メダリストの高橋尚子さんは“忍者走り”をピッチが早くなることで一歩にかかる衝撃が少なくなり、後半まで強いのがメリットだと話しているが自身ではどう捉えているか
安藤選手:

私はいろんな方の出会いがあって、この今の走りであって、その走り方ってっていうのができているので、自分は教わったことを自分でもいいと思って、信じてここまでやってきたから今がある。そこを信じて、ただ本当にそこに対して一生懸命やっているだけなので、何かどこが効率良くてとかそういうのは全然わかってなくて、意識してなくて。ただ本当に今、出会いがあって今こうして走れるので、もうそのことに感謝をしてこれからも、自分らしく走っていけたらいいのかなって思います。


Q.“忍者走り”にたどりついたのは何がきっかけ
安藤選手:

出会いですね。これまで移籍(スズキ~ワコール~しまむら)など色々あったりして、色んな方と出会ってきたんですけども、やっぱり自分が今こうして走って結果を残してきたのも色んな方と出会って今の自分があるので、それぞれの色んな人のアドバイスであったりご指導いただいて、今の走りがあります。


Q.走ってるときに、意識してる体の部分は
安藤選手:

何て言うんですかね、普段の練習からとにかくトレーニングして今の形があるので、レースのときとかでも、基本的にはもうまっすぐ、まっすぐ前を見て本当に一生懸命走るだけっていう。すいません、本当にこんな抽象的な話になっちゃうんですけど、そんな感じですね。
 



Q.東京世界陸上で勝つために、自分に必要だと思ってることは何か
安藤選手:
夏のレースになってくるので給水のことであったり、暑さ対策とかその中で自分がしっかりベストパフォーマンスをするっていうことが多分、結構大事になってくるとは思う。夏のレースは得意な方ではないので正直言いますと、だからこそしっかりそこの気象だけじゃないんですけど、その中でのレース展開であったり、自分の給水の取り方というか、しっかり取る分量であったり、そういうのは自分で練習から色んなシミュレーションをして。本番を迎えたときに、不安がないように、やるだけやってきたっていう自信を持ってスタートラインに立てるように準備するだけかなって思います。


東京世界陸上は「自分に負けずに諦めずに前だけを見て粘りの走りで」

Q.去年の名古屋をきっかけに、安藤選手の表情が明るくなったと髙橋尚子さんが話していたがレース前後で心境に変化が?
安藤選手:

本当に何か始まりの名古屋であって、またその名古屋で(自己ベストを)更新できたし、優勝もできたっていうのは自分の中ではすごく大きいレースだったので、もちろんパリのオリンピックも狙ってたので、代表権を取れなかったのは悔しいんですけど、ただそれ以上に何か大きなものを得られたなって思えるレースだったので。本当にそのとき感じたこと、諦めないこともひとつあるんですけど、やっぱりそのとき感じたことはずっと大事にしたいなって思ってます。


Q.東京世界陸上まで、あと5か月どう過ごすか
安藤選手:

ざっくりとですけれども、国内であったり海外とかの合宿に行ったり、あと海外レースも控えてるので、そちらでちょっと色んな挑戦をして、あとは国内レース、世界陸上は国内なので最終的には国内で調整合宿をして、本番を迎えるって形ですね。

Q.東京世界陸上ではどんな姿を見せたいか
安藤選手:

上位入賞を目指して頑張りたいと思っているので、そのためにはやっぱり最後まで諦めずに。自分との戦いになってくるので、そこで自分に負けずに諦めずに前だけを見て、粘りのある走りができたらと思ってます。

東京2025世界陸上の女子マラソンは9月14日(日)午前8時にスタート予定


■安藤友香(あんどう・ゆか)しまむら女子陸上競技部所属
1994年3月16日生まれ、31歳。岐阜県出身、豊川高~スズキ浜松アスリートクラブ~ワコール~しまむら 自己ベスト2時間21分18秒(フルマラソン)
2017年世界陸上(ロンドン)マラソン日本代表 2時間31分31 17位
2021年東京オリンピック 10000m日本代表 32分40秒77 22位


スマホのバッテリーを長持ちさせるコツは?意外と知らない“スマホ充電の落とし穴”を専門家が解説【ひるおび】
「パクされて自撮りを…」少年が初めて明かした「子どもキャンプの性被害」 審議進む日本版DBS “性暴力は許さない”姿勢や対策“見える化”し共有を【news23】
「水道水がおいしい都道府県」全国1位は?“蛇口からミネラルウォーター”の地域も【ひるおび】


情報提供元:TBS NEWS DIG Powered by JNN

ページの先頭へ