
日本選手として史上初めてアメリカ野球殿堂入りを果たしたイチロー(51、マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)が日本時間10日、長年プレーしていたマリナーズの本拠地・T-モバイル・パークで、レイズとの試合前に永久欠番となったことを記念するセレモニーに登場。ファンに向けて英語でのスピーチを披露した。
イチローはスーツ姿でマリナーズカラーのネクタイでセンターから登場すると、球場のファンはスタンディングオベーションで迎えた。イチローも手を振りながら、マウンド方向へ歩いていくと、待っていた弓子夫人とハグをし、大歓声に包まれた。
イチローが登壇すると、会場から“イチローコール”、両手を下に向け、静かにするように求めると、第1声で「What's up Seattle?(元気かい、シアトル)」と問いかけると、球場は大熱狂した。一言でファンの心をつかむと、「今日、この場に立ち、この最高の栄誉を受けることに私は感謝しています。でもこれは誰のアイデアなのでしょうか?私に2週間で2度も英語のスピーチをさせるなんて、これは私のキャリアの中でも大きな難問の一つです」と笑いを誘った。
この式典に出席していたマリナーズ専属のアナウンサー、リック・リズ氏(71)に向けて、「あなたはクーパーズタウンに来ることができなかったので、私が行ったあなたの実況物まねを聞くことができませんでしたね。君がどういう評価をしたか知っておく必要があるので、もう一度やらせてほしい」と話し、「HOLY SMOKE! A laser-beam strike from Ichiro!」(ホーリー・スモーク! イチローからのレーザービームだ!)と全身全霊で全力モノマネを披露、リズ氏も笑顔で“グッドポーズ”で絶賛していた。
さらに殿堂入りでの式典で弓子夫人との引退後の話をし、「現役時代には一度もできなかった、観客席に座り、マリナーズの試合を一緒に観戦するということを楽しみました。野球を通じて得たあらゆる経験の中で、この瞬間にたどり着くまで最も支えてくれた人と、球場でホットドッグを食べながら試合を楽しめたこと、それこそがなによりも特別な経験でした」と語っていた。
この日は弓子夫人に向かって「私の妻である弓子、今日の試合で、彼女と一緒にホットドッグをまた食べられるのを待ちきれません」と語りかけた。
そして、ア・リーグ西地区2位のマリナーズのナインに向けては「皆さんは強く、才能にあふれています。その才能を当たり前だと思わないでください。素晴らしいチームと大きなチャンスが目の前にあります。勝たなければならないというプレッシャーはあるでしょう。でも、勝利というものは常に難しく、プレッシャーなしには訪れません。プレッシャーを受け入れ、その中で最高のパフォーマンスをどう発揮できるかを考えてください。もうヒットやレーザービームの送球で助けることはできませんが、私の意志と願いは常に皆さんと共にあります。私は皆さんの力になりたいからこそ、毎日球場に足を運んでいます。その瞬間に備えてください。きっと掴み取れるはずです」とエールを送った。
イチローの愛弟子ともいわれるJ.ロドリゲス(24)は「彼はここまで本当に努力してきた人で、自分を信じ続け、キャリアを通して一貫性を保ち続けました。そして、現役時代を通して野球に愛情を注ぎ続けたことは、とても特別なことだと思います」と話した。
今現在も練習を続けているイチローについて「彼は野球を愛しているからです。きっとあなたも“生きがい”という言葉をご存知だと思いますが、野球こそが、彼の生きがいなのだと思います。だからこそ、毎日グラウンドに立ち続け、情熱を持ち続けられるのです」とレジェンドを称賛した。
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