この冬最強で最長の寒波の影響で、日本海側はあさって(木)にかけて、大雪や吹雪に警戒してください。その後も寒気が流れ込むので、雪の量が更に増えそうです。寒気の勢いが強いために、太平洋側にも雪雲が流れ込んで大雪のおそれがあります。
【CGで見る】最強・最長寒波の影響は?6日(木)までの予想【大雪・雨シミュレーション】
数年に一度レベルの強い寒気 大雪が長引くか
あさってにかけて、日本の上空5000メートル付近にはマイナス42℃以下の寒気が流れ込むでしょう。これはこの冬最強で、数年に一度レベルの強い寒気です。しかも長期間にわたり居座りますので、大雪が長引きそうです。
◆予想降雪量
(あすの夕方にかけて・多い所)
北陸:100センチ
東北、東海:80センチ
近畿:70センチ
北海道、中国、九州北部:50センチ
四国:40センチ
九州南部:20センチ
その後も更に雪の量は増え、この先72時間の予想降雪量は、北陸や東北の日本海側で多くの地域が100センチをこえ、トータルでは200センチ近く降る所もあるでしょう。
大規模な立ち往生・交通機関の乱れるおそれも 不要不急の外出控えて
大規模な立ち往生や、交通機関が大きく乱れるおそれがあります。普段、雪の降らない太平洋側の地域も雪が積もって道路状況が悪化するおそれがあるので、不要不急の外出は控えるようにお願いします。
高い山に囲まれて雪雲が流れ込まない東京など関東平野だけはスッキリ晴れますが、北風が冷たい一日になりそうです。
大雪で交通への影響、停電も…降りだす前に備えを
大雪になると、交通機関や物流に影響がでるおそれもあります。大雪に備えて何ができるのでしょうか。
雪が降ると、ノーマルタイヤでの運転は非常に危険です。外出しなければならない場合は、冬用のタイヤを準備するようにしてください。
交通への影響も考えられますので、こまめに交通情報を確認したほうが良さそうです。
湿った重たい雪の影響で、倒木や電線に着雪して停電が発生するおそれもあります。スマートフォンなどの充電をしっかりしておきましょう。
そして、雪が降りだす前に雪かきアイテムを揃えるようにしてください。
温暖差で結露 スマホやゲーム機のデータ消失の危険
スマホの結露にも注意です。
寒い屋外から暖かい屋内に入ったときに急激な温暖差が生じ結露が発生すると、▼充電ができない、▼データが消失するなどのおそれがあります。スマホだけではなく、ゲーム機にも起こる可能性があるということです。
対策としては、▼外気に触れさせない、▼手などでゆっくり暖めるなどして、急激な温暖差が生じないようにしてください。結露が発生してしまった場合は、電源をオフにして自然乾燥すると良いそうです。
まだ、気温が5度以下になるとバッテリーを消耗しやすいといわれていますので、充電器などがあると安心です。
転倒に注意!歩くときは「ペンギン歩き」で
慣れない雪道を歩く際は、転倒に注意してください。
安全に歩くには、小さな歩幅でそろそろと歩く「ペンギン歩き」がおすすめです。ひざから下を地面に対し垂直にし、靴の裏全体を路面につけるように歩いてください。
雪が少なくても、転倒しやすい場所があります。
●横断歩道の白線の上
→乾いているように見えても、氷の膜があることがある
●車の出入りがある歩道(例:ガソリンスタンドの前など)
→タイヤで路上の氷が磨かれ、滑りやすい可能性が高い
また、車のフロントガラスが凍結することもありますが、そこに熱湯をかけると、温度差でガラスが割れてしまうおそれがあるということです。▼事前にカバーをかける、▼解氷剤を使用する、などの対策をお願いします。
大雪で立ち往生 「車内で暖」に潜む “死亡”リスク
2022年12月には、大雪により新潟県内の国道で、立ち往生や渋滞が発生しました。自衛隊が夜通しで除雪作業を行うなど対応に追われることとなりました。
記録的な大雪となった場合、▼積雪や倒木により一部地域で大規模停電が発生し、暖房危機などが使用できない状況になったり、▼交通機関にも影響がでます。鉄道が停止するとタクシーの利用者が急増し、つかまりにくいということも考えられます。▼物流が停滞し、コンビニやスーパーに商品が届かず、品薄状態になる可能性もあります。
車の中で暖を取ろうとする人もいるかもしれませんが、マフラー(排気口)が雪で覆われてしまうと、一酸化炭素中毒による事故につながるおそれもあり、注意が必要です。
一酸化炭素は無色・無臭・無刺激の気体で、危機の察知が難しいといわれています。
一酸化炭素中毒の症状は、▼軽い頭痛、疲労感といった軽い症状から、▼激しい頭痛、めまい、耳鳴り、吐き気、▼意識障害、けいれん、こん睡状態といった重い症状があげられ、最悪の場合は心肺停止、死に至る場合もあるということです。
一酸化炭素中毒を防ぐためには、▼エンジンはできるだけOFF、▼エンジンをONにする際は、排気口周辺をこまめに除雪、▼スコップ・防寒着などを車内に準備することなどが重要です。
外気に触れる水道管を保護 家庭でできる凍結対策
水道管の凍結にも注意が必要です。どうすれば凍結を防げるのか、具体的な方法を調べてみました。
東京都水道局によると、家庭でできる水道管の凍結対策として、「直接外気に触れる部分」を保護する方法があります。
具体的には、まず外気に触れる水道管に保温材を巻きます。保温材が濡れないように、その上からビニールテープなどを蛇口の根本まで巻くという方法です。
保温材は市販品に限らず、毛布や発泡スチロールなど、家庭にあるものでも代用できるということです。
都水道局は「凍結による断水に備えて、水道水のくみ置きもしておきましょう」としています。
また、凍結対策として蛇口から少量の水を出し続ける方法もあります。この場合、出した水を入浴時に利用するなどの水の有効活用も呼びかけています。
風があたる場所や日の当たらない場所、凍結の可能性高く
水道管は、気温がマイナス4度以下になると凍結しやすいとされていますが、▼風が当たりやすいところ、▼日の当たりにくいところでは、マイナス4度にならなくても凍結するおそれがあるそうです。
自宅の水道管が、どこに、どのように設置されているかなどを、この機会に点検してみてはいかがでしょうか。
【凍結に注意が必要な部分】
・水道管がむき出しで、立ち上がっている散水栓や手洗い栓
・建物外壁にそってむき出しになっている管
・室外洗濯機用の水栓
・屋外の給湯器
※給湯器の凍結防止については、ガス事業者などのホームページを参照してください。
水道管が凍結…でも「熱湯」をかけるのはNG
水道管の水が凍結して水が出なくなった場合、蛇口を閉めた状態で、▼自然に溶けるのを待つ、▼凍った部分にタオルをかぶせ、40度程度のぬるま湯をゆっくりかけて溶かす方法があります。
熱湯をかけてしまうと、水道管や蛇口が破裂する可能性があるということで、注意が必要です。
「雪下ろし安全10箇条」に注意 安全な雪下ろしを
国土交通省によりますと、雪の多い地域では、屋根の雪下ろしなどの除雪作業中の事故が多発し、年間100人以上が亡くなるなど深刻な被害になっているということです。
今シーズン最強・最長の寒波による大雪への警戒が必要な今、国土交通省が呼びかける「雪下ろし安全10箇条」を確認しましょう。
(1)安全な装備で行う ※最重要
・安全な装備は、屋根からの転落などの事故を未然に防ぐ
・安全帯は腰全体を支えるハーネス型や体全体を支えるフルハーネス型を使用
・命綱は、ザイルロープなど丈夫なものを屋根の上で止まる長さで正しく結ぶ
・命綱の一端は、アンカーにしっかり固定
→アンカーがない場合は雪下ろしをする屋根の反対側の柱や固定物に固定
・ヘルメットはあごひもを締め、長靴は滑りにくいものを使用
・動きやすい服装で作業
(2)はしごは固定する
・はしごが転倒することがあるため、必ずしっかり固定
・足元を固め、ロープや器具を使用
・はしごは屋根に対して決められた角度でまっすぐ立てる
・はしごの長さは軒先から少し高くかける
・はしごの昇り降りは注意
・はしごから屋根に移動するときは特に注意
・はしごの上で雪庇を落とすなどの作業は危険なので絶対NG
(3)作業は2人以上で行う
・1人での作業は、事故が発生した際に発見が遅れる可能性がある
・発見が遅れると重大な事故につながる危険性が高まる
・家族や親戚などと一緒に複数人で作業
(4)足場の確認を行う
・屋根の雪止めの位置を確認してから作業
・落雪に巻き込まれないよう屋根の上から下す
・滑りにくくするよう雪は少し残して作業
・晴れて気温が高い日は滑りやすくなるため、特に注意
・水路などに転落する事故にも注意
(5)雪下ろしのときは周りに雪を残す
・屋根から転落した際に、地面、アスファルト、コンクリートなどに強打すると、被害が大きくなる可能性がある
・落下した場所に積雪があることで被害を軽減することができる場合も
・屋根の雪下ろしを行う場合は、雪下ろし後に住宅周りの除雪を行う
(6)屋根から雪が落ちてこないか注意する
・屋根から雪が落ちてくる可能性があるため、住宅の周りで除雪する際に軒下では注意
・屋根に雪が積もって時間が経つと、氷のようにかたくなり、直撃すると非常に危険
・新雪や、晴れて暖かい日のゆるくなった雪は特に注意
・屋根の雪を人力によらず落下させる落雪式住宅の場合は特に注意
(7)除雪道具や安全対策用具の手入れ・点検を行う
・スコップやスノーダンプなどの除雪道具は、雪がつきにくくなるスプレーを使用するなど、使いやすくしておく
・除雪道具や安全対策用具が古くなり、壊れていないか定期的に点検を
(8)除雪機の雪詰まりはエンジンを切ってから棒などで取り除く
・雪が詰まったときは、必ずエンジンを切ってから雪を取り除く
・詰まりを取り除くときは、棒などを使用する
・素手で取り除くのは非常に危険なため、絶対にNG
・安全装置をひもで縛るなど、無効化しないよう注意
(9)携帯電話を身につける
・事故が発生したときは、動くことができなくなることがある
・携帯電話を身につけることで、緊急時でも連絡をとることができる
(10)無理はしない
・除雪作業は重労働
・体調が悪いときは除雪作業をしない
・作業前には準備運動を
・こまめに休息をとりながら作業
・寒い屋外での重労働による発作など発症の危険がある
・スマホのバッテリーを長持ちさせるコツは?意外と知らない“スマホ充電の落とし穴”を専門家が解説【ひるおび】
・「パクされて自撮りを…」少年が初めて明かした「子どもキャンプの性被害」 審議進む日本版DBS “性暴力は許さない”姿勢や対策“見える化”し共有を【news23】
・【検証】「布団の上に毛布」が暖かい説 毛布は布団の「上」か「下」か 毛布の正しい使い方【Nスタ解説】