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クリスマスケーキ高騰 背景に円安 “物価の番人”日銀も危機感 切り札は「利上げ」 しかし市場の関心は「さらなる利上げ」の時期に

経済
2025-12-18 19:33

長引く円安と物価高、あらゆるモノの値段が上がっています。これに「待った」をかけようとしているのが、“物価の番人”の日銀です。利上げすることで円安と物価高を止めようとしていますが、本当にできるのでしょうか?


いよいよ来週はクリスマス。そして、食卓を彩るのは、ケーキです!ところが、かき入れ時を迎えるケーキ店は“売上げが落ちる”不安を抱えていました。


アドリア洋菓子店 佐藤哲郎 代表取締役
「とても苦しい。皆様、ワンサイズ下の小さいケーキをお買い上げいただいている傾向にある。嗜好品であるケーキは一番打撃を食らう」


理由は値上げです。ケーキは150円ほど値上げしていて、クリスマスなのに小さなサイズやカットケーキを頼む客が多いといいます。


今年のクリスマスケーキの平均価格は4740円と、4年前より900円近くも上昇。


理由は、輸入食材の値上がりです。ベルギー産のチョコレートは、3年前のおよそ2倍に。フルーツやナッツも2割から3割上がりました。


要因は、長引く「円安」です。


アドリア洋菓子店 佐藤哲郎 代表取締役
「(材料を)全部国産にしようと思ったこともあったが、うまくいかない。円安が続いていけばいくだけ、材料(の価格)は基本的に上がってくる」


この5年で急速に進んだ円安、1ドル100円台から150円台後半まで下落。きょうも155円90銭台をつけました。「円安」だけで、家計の負担は平均で8万7000円増えたとの試算もあります。


“物価の番人”=日銀も、円安に危機感を強めています。


日本銀行 植田和男 総裁(今月1日)
「円安に進みますと、輸入物価の上昇、それが国内価格に転嫁されることから、もちろん物価押し上げ要因になる」


「円安」を食い止めるための日銀の“切り札”=「利上げ」。きょうとあす開く金融政策決定会合では、現在0.5%程度の政策金利を0.75%に引き上げることが確実視されています。ところが…


東短リサーチ 加藤出チーフエコノミスト
「日本銀行は本気で『円安』・インフレを鎮圧しようという気概があるのか、マーケットはいま疑念を持っていて、どうせ日銀はこの先も『利上げ』をできないでしょうと、あまり円高にいかないということになっている」


つまり、市場の関心はすでに日銀の「さらなる利上げ」の時期に移っていて、一度の利上げでは「円安」が収まるかは不透明です。


物価高に拍車をかける「円安」。植田総裁があすの会見でどこまで覚悟を示すのか、注目が高まっています。


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