
9月に開催される東京2025世界陸上のマラソン代表が27日、会見を行い、男子は吉田祐也(27、GMOインターネットグループ)、近藤亮太(25、三菱重工)、女子は安藤友香(31、しまむら)、小林香菜(23、大塚製薬)の4人が出席した。
まずはサンライズレッドのジャージで男子代表の吉田と近藤が登壇、青山学院大出身として初の世界大会マラソン代表となった吉田は「率直な気持ちとしては、やっぱり今まで積み重ねてきたものが結果として表れたということが非常にほっとしている」と安堵の表情を浮かべた。
世界陸上での目標を問われると「2021年の東京オリンピックの際に、大迫傑さんと一緒に練習をさせていただいて、その大迫傑さんの練習の姿勢であったり、学んで今回世界大会出たいという思いが強くなったので、必ず大迫さんの順位を超えたい」と力強くコメント。
青学出身で初の代表には「大学を卒業した直後はその青山学院出身者として頑張らなければというふうに思ったんですけど、大迫さんと一緒に合宿をして、アメリカに行ったり、ケニアで合宿をしたときは、箱根駅伝っていうワードが全く通用しなくて、お前が福岡で優勝した吉田なのかみたいなふうに聞かれて、結局マラソンで注目している」と話し、「異国の地では全くそれが通用しなかったのが、個人的にはすごいそれがショック」と語った。
初マラソンで日本最高タイムの2時間05分39秒をマークした近藤は「私の強みはコンディションに比較的左右されないっていうところ。暑いレースであったり、どしゃぶりの雨の中のレースだったり雪の中のレース、そういうところで勝ってきたような実績があるので、東京でも暑さが予想されますが、そこに勝機を見出して、チャンス一つでも上の順位を狙っていきたいと思います」
「世界陸上東京大会で、世界相手にどこまで自分が戦えるのか、それをしっかり確認して、チームの山下(一貴)選手、井上(大仁)選手の結果を超えられるような走りをしたい」と気合を込めた。
続いて、女子代表の安藤、小林の2人が登場、2017年ロンドン大会以来の代表となった安藤は「2017年のときはすごく非常に悔しい思いをしたので、今回の東京大会は、まずは自分の今できるベストパフォーマンスをすること、上位入賞を目指してやれるだけのことをやって、後悔なく終われるようにしたい」と話した。
「(2017年は)まだ未熟で本当にいろんな空気にのまれてしまったり、自分の力を発揮するということができなくて、本当に非常に悔しい思いをしました。それから8年経った今回ですけど、自分らしく後悔なく、一番は本当に後悔したくないので今の力をしっかり出し切れるように、自分の目標としてはやっぱり入賞を目指したい」と目標を掲げた。
早稲田大ランニングサークルから世界陸上代表の座をつかんだ小林は「23年10月のMGCが開かれた際に私はまだ大学生の市民ランナーで、約2年でまさか自分が日本代表のユニホームを着て走ることができるなんて、本当に信じられないような思いで嬉しく思っております」と緊張した表情を見せた。
「自分はまだまだ暑さに弱い、あとは今までのようなレースはペースメーカーの方とかが引っ張ってくださって、その中でタイムを狙うというような形だったんですけど、今回は当然そのようなのではなく戦う場なので、そういうペース変動とかにも対応していくことが大切かな」とMGC、五輪、世界陸上などペースメーカーが付かない大会の経験が少ない不安を口にした。
日本陸連の高岡寿成マラソンシニアディレクター(54)は「厳しい選考を勝ち抜いた。今の日本の最強のメンバー」と話し、「自分の持ち味を出すレースで世界に挑戦してほしいですし、多くの夢を与える選手であってほしい」と期待を込めた。
写真は左から近藤亮太・吉田祐也・安藤友香・小林香菜
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