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パリ五輪金・角田夏実 「五輪より緊張」も37キロ差を覆す白星!体重無差別で最軽量級が異例の2勝

スポーツ
2025-04-20 18:40

横浜武道館で第40回皇后盃全日本女子柔道選手権大会(以下、皇后盃)が行われ、パリオリンピック™女子48キロ級金メダリストの角田夏実(32、SBC湘南美容クリニック)が出場した。


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皇后盃は体重による階級区分が無く、無差別級のみ。体重制限のない女子の日本一を決める大会となる。角田は最軽量級である48キロ級を主戦場としており、いかに体重差を覆すかに注目が集まった。


1回戦の相手は17歳の鋳山真菜実 (徳島・生光学園高校3年)。年齢は15歳差、登録体重は角田が53キロに対し鋳山は90キロで、37キロ上の相手との対戦となった。試合は序盤から激しい組み手争い。「襟と袖を2つ持たれると力勝負になってしまう」と対策を語った通り相手に満足な組み手をさせず、試合は徐々に角田のペースとなる。得意の巴投を仕掛けると客席からは大きな歓声が上がったが、体重差もありなかなか持ち上がらない。それでも巴投や関節技を駆使し終始試合を支配、相手に何もさせず3対0の判定で優勢勝ちを収めた。


敗れた鋳山は「角田選手との試合が決まり嬉しい気持ちもあった」としつつ、「巴投の対策はしていたが、スピードと威力が全然違った」と、オリンピック金メダリストから受けた世界一の技に脱帽した。


続く2回戦は76キロの橋高朱里(29、金沢学院短期大学教員)との対戦。体重差は23キロと1回戦よりも少なかったからか、巴投が威力を発揮する。開始10秒にさっそく仕掛けると、相手の体が浮き上がる。惜しくもポイントとはならなかったが、感覚を掴んだのか、さらに連発。すると開始2分40秒、ついに相手を肩から落とし有効を奪う。このポイントを守り切り、優勢勝ちで3回戦進出を決めた。


3回戦の相手は昨年、グランドスラム東京の女子70キロ級で準優勝を果たした実力者・寺田宇多菜(26、JR東日本)。4階級上の相手に3対0の判定で屈し3回戦敗退となったが、最軽量級の選手が無差別級で異例の2勝を挙げる快挙に、会場からは大きな拍手が送られた。


試合後、角田は「思ったより負荷の高い戦いとなった。1回戦が終わった後の疲労度が他の試合とは全然違い、海で遊びきった後の体みたいな感じのだるさがあった」と、無差別での戦いを独特な言い回しで表現すると、「オリンピックより緊張するかもと思った瞬間もあった。緊張感も含めて柔道を楽しめた」と大会を振り返った。


角田が皇后盃に挑んだのは3回目。初挑戦の20年は初戦敗退となったものの、21年は体重105キロの相手を果敢に攻め勝利した。過去出場した2大会はコロナ禍でいずれも無観客での開催となったため、初めて有観客の大会への出場となった。またパリ五輪以降、日本で出場する最初の大会となり、注目度の高さからチケットは完売。「見に来てくれている人がいるから少しでも勝ちたい。勝てない相手に対してもしっかり戦いたいという気持ちが、皆さんのおかげで高まった」と、満員の観客へ感謝の思いを語った。


また今後の選手活動について、「気持ちが毎日コロコロ変わる日々を過ごしている。この試合に向けて柔道をしている時間は充実していて、柔道が好きなんだなと感じられる時間になった。今度は階級別の試合で、必ず勝たなければいけないプレッシャーの中で戦えるか。すり合わせをしながらゆっくり考えたい」と、現役続行は熟考する方針を明らかにした。

優勝したのは78キロ級の田中伶奈(25、大阪府警察)。決勝で57キロ級の白金未桜(19、筑波大学2年)を大外刈の一本で破り、4回目の出場で初の頂点に輝いた。


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情報提供元:TBS NEWS DIG Powered by JNN

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