学歴詐称疑惑が指摘される静岡県伊東市の田久保真紀市長に対する2度目の不信任決議案がきょうの臨時議会で可決され、田久保市長の失職が決まりました。田久保市長は次の市長選に出馬するかどうかについては明言を避けました。
自らの失職が決まった瞬間、田久保市長は口をキュッと結び、視線はじっと前に向けられていました。
きょう開かれた伊東市議会の臨時会。補正予算案などが審議された後、田久保市長に対する2度目の不信任決議案が提出されました。
市議
「市議会を解散するという大義なき判断。暴君の所業といっても過言ではない。悪あがきであるともいえ、滑稽でしかない」
不信任決議案には田久保市長への辛らつな言葉が並びます。
市長と市議会の関係がこじれたそもそもの発端は学歴詐称疑惑でした。
市議(伊東市議会 今年6月)
「東洋大学法学部経営法学科を卒業で間違いありませんね」
田久保市長は自らの経歴について東洋大学卒業としていましたが、実際は除籍だったことが判明。
伊東市議会 青木敬博 副議長
「こういう感じでぱっと開いて、自分たちが前のめりになった瞬間、こう閉じてしまう」
卒業証書は偽造だったのではないかなど様々な問題が噴出し、市長と議会が対立。市議会は百条委員会を開くなど追及を強めました。
伊東市 田久保真紀 市長
「ちら見せという事実はなく、約19.2秒ほど見ていただいたと記憶している」
結局、真相が明らかになることはなく、先月、市議会は市長に不信任を突きつけましたが、逆に市長が議会を解散。およそ6300万円がかかった市議選を勝ち抜いた市議らがきょうの議会に臨みました。
不信任に賛成
「法より私を優先しているように映る。市政は1人のためでなく、市民全体のためにある」
そして迎えた採決。不信任案は賛成19、反対1の賛成多数で可決されました。
議会での可決後、伊東市議会の議長と副議長が田久保市長に失職の通知書を渡しました。およそ150日間続いた田久保市政に終止符が打たれた形です。
伊東市議会 中島弘道 議長
「本当にこの数か月、市政の停滞があって、きょう、一区切りができたんですけども、私としては本当にむなしい達成感」
伊東市議会 青木敬博 副議長
「田久保劇場第1幕が終了しまして、今度第2幕に入るか入らないか、エピローグにいってくれるのかっていう感じ」
失職が決まった直後、田久保市長が口にしたのは感謝の言葉でした。
失職が決まった田久保真紀 市長
「慣れない仕事の中で本当に…ごめんなさい。職員の皆さんにサポートしていただいて」
一方で、次の市長選への対応については明言を避けました。
失職が決まった田久保真紀 市長
「この先の進退については支援者と話し合いながら自身に向き合って決めていきたい」
結局、多くの疑惑を残し、最後まで説明を尽くすことがなかった田久保市長。今後、50日以内に市長選が行われることになります。
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