高市総理は就任後初めて、中国の習近平国家主席と会談しました。習近平氏は高市氏に対し「歴史を鑑とし未来へ向かうという政治的合意を実行するべきだ」などと異例の注文をつけたということです。
「懸案減らしたい」高市総理“初の日中首脳会談”
高市総理よりも先に姿を見せた中国の習近平国家主席。高市総理の就任後初めて、日中首脳会談が行われました。
韓国の李在明大統領との首脳会談では笑顔を見せ、両国の国旗にお辞儀をする姿が話題になりましたが、習近平氏との対面ではややかたい表情にもみえます。軽く会釈したのみで、席に移動しました。
会談の冒頭…
高市総理
「日中間には様々な懸案と課題もございますが、それらを減らして、理解と協力を増やして、具体的な成果を出していきたい」
「日中間の懸案を減らしたい」と訴えた高市氏。総理になる前から中国に毅然とした対応をとってきました。
2023年、高市氏が担当大臣として国際会議に出席した際には、福島第一原発の処理水放出を批判した中国を強く牽制。
高市早苗 科学技術政策担当大臣(当時)
「中国が科学的根拠に基づかない発言をした」
保守派の代表格である高市氏に対して、中国側は警戒感を抱いていました。
しかし、高市氏が靖国神社(秋の例大祭)の参拝を見送ったことや、日米首脳会談での中国を念頭に置いた安全保障に関する発言などを総合的に判断し、今回の会談に踏み切ったものとみられます。
「政治的合意を実行するべき」中国側から異例の注文も
約30分の会談後、報道陣の取材に応じた高市氏は…
高市総理
「習主席には地域と国際社会の平和と繁栄。この責任を果たしていくべきだと、働きかけをしました」
こう話したうえで、“日中間で建設的かつ安定的な関係を構築していくという大方針を確認した”と明らかにしました。
その一方で、▼尖閣諸島を含む東シナ海問題、▼レアアースなどの輸出管理、▼日本人の拘束問題について、率直に懸念を伝えたとしています。
高市総理
「“懸案”があるからこそ、よく話をする。そしてまた、双方が利益となる協力を進めていく」
他方、習近平氏は高市氏に対し、「歴史を鑑とし、未来へ向かうという政治的合意を実行するべきだ」などと異例の注文をつけたということです。
また、植民地支配と侵略へのお詫びを盛り込んだ「村山談話」に言及し、「この精神を発揚すべきだ」とくぎを刺しました。
さらに、会談は「日本側の要請に応じて」行ったとしています。
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