アメリカのトランプ政権で「政府効率化省」を率いるイーロン・マスク氏は、「トランプ関税」を主導するナバロ大統領上級顧問を「本当にバカだ」と強く批判しました。

イーロン・マスク氏は8日、トランプ政権で関税政策を主導するナバロ大統領上級顧問について、「彼は本当のバカだ。彼の言っていることは明らかに間違っている」と投稿しました。

ナバロ氏は7日、マスク氏がCEOを務めるEV=電気自動車大手「テスラ」について、バッテリーなどの主要部品をアメリカ国内で製造せず海外から輸入していることから、「自動車メーカーではなく『組み立て業者』だ」とテレビ番組で発言。部品もアメリカ国内で生産すべきだとの考えを示しました。

マスク氏はこうした発言に強く反発していて、「テスラはアメリカで最も垂直統合が進んだ自動車メーカーで、アメリカ製部品の割合が最も高い」とも投稿しています。

関税政策をめぐり、政権の幹部同士の対立が表面化した形ですが、ホワイトハウスのレビット報道官は問題視しない姿勢を示しました。

ホワイトハウス　レビット報道官
「明らかに2人（マスク氏とナバロ氏）は、貿易や関税について非常に異なった見解を持っています。男の子はいつまでも男の子なので、公の場でのつばぜり合いを続けさせようと思います」

レビット氏はさらに、内部対立が表面化しているのはトランプ政権が「歴史上、最も透明性の高い政権」だからだと説明。「ホワイトハウスには非常に多様な意見を持つ人々がいるが、トランプ大統領はすべての意見を念頭に置いて最善の決断を下している」とも話しました。

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