トランプ政権による、ハーバード大学に対する“留学生受け入れ資格停止”の発表。アメリカの名門大学を目指す日本の高校生にとっても他人事ではありません。
ハーバード大学への挑発的な言動が止まりません。
アメリカ トランプ大統領(23日)
「2+2が分からないような学生がハーバードに通っている。なぜそんな奴が入れるんだ?」
先週、反ユダヤ主義などを理由にハーバード大学に対し、留学生の受け入れ資格停止を発表したトランプ政権。
その後、連邦地裁が措置の一時差し止めを決定しましたが…。
アメリカ トランプ大統領
「ハーバードの問題は31%が外国人だということだ。名門大学に入学したいアメリカ人がいるのに入れないんだ」
こう話し、留学生が「多すぎる」と主張。留学生に問題がないかを調べるため、「出身国や名前のリスト」を提出するよう求めました。
留学生”排除”の姿勢を強めるトランプ氏。こうした動きは、日本の高校生にとっても無関係ではありません。
アメリカの大学への進学を目指し、都内の塾に通っている高校2年の中嶋さん。この塾では、数学や化学などの授業もすべて英語で学んでいます。
中嶋さんはトランプ政権の方針について…。
米大学進学目指す中嶋健仁さん(16)
「大学が色んな国から学生を受け入れることでアメリカが発展してきたと思っていたので、アメリカのため、世界の将来のためにどうかなと思いましたし、(自分が)目指す所がなくなってしまうというところで不安に感じました」
トランプ氏は他の名門大学にも厳しい措置を取っていることから、不安は募る一方です。
米大学進学目指す中嶋健仁さん(16)
「他の大学にも影響が出てしまったら、夢が絶たれてしまうんじゃないかと思います」
一方、塾の代表は、ハーバード大学に対する措置にかかわらず、留学生の中で“アメリカ離れ”が始まっていると指摘します。
EGCIS 斎藤幸 塾長
「今回の発言以前にも、円安やトランプがビザを取りにくくしていて、少し前からアメリカ(の大学)を選択肢から外すという風に考える方は増えてきたかな」
世界をリードしてきたアメリカの大学の地位を突き落とすおそれがあるトランプ氏の方針。今回の措置で“学びの場”を失いかねない留学生に手をさしのべる動きも出てきています。
東京大学は、ハーバード大学で学べなくなる留学生が出た場合、希望する留学生を一時的に受け入れることを検討しています。
これまで東大では、ロシアのウクライナ侵攻によって避難を余儀なくされた学生に対し、授業の受講などを認めてきましたが、今回も同じ枠組みを活用したいとしています。
東京大学 林香里 理事・副学長
「研究はユニバーサルで国境を越えるものだし、国境を越えるべきもの。そうしないと今の研究は成り立ちませんし、そのために学生を教育して広い視野を身につけてもらうもの。皆さんにグローバルな教育機会を提供していく1つの大学でありたい。そういう思いでこうした制度を作っている」
・エアコン「1℃下げる」OR「風量を強にする」どっちが節電?誤解の多いエアコン節約術【ひるおび】
・スマホのバッテリーを長持ちさせるコツは?意外と知らない“スマホ充電の落とし穴”を専門家が解説【ひるおび】
・「パクされて自撮りを…」少年が初めて明かした「子どもキャンプの性被害」 審議進む日本版DBS “性暴力は許さない”姿勢や対策“見える化”し共有を【news23】