
IAEA=国際原子力機関は、イランが貯蔵する濃縮度60%のウランの量が400キロを超え、2月に比べて1.5倍増えたと指摘する報告書をまとめました。
AP通信などは、IAEAが5月31日、加盟国に送付した、イランの核開発に関する報告書の内容を報じました。
それによりますと、報告書では、イランが5月17日の時点で濃縮度60%のウランを推定408.6キロ貯蔵しているとし、2月の報告書の274.8キロからおよそ1.5倍に増加したと指摘しています。
この量は、さらに濃縮すればIAEAの基準で核兵器9発分に相当するということです。
濃縮度60%は、核兵器に転用可能な濃縮度90%に近づくもので、核合意の上限を大きく超えています。
IAEAの報告書は、イランが「核兵器を持たない国でこのようなウランを生産している唯一の国」だとし、「深刻な懸念」を示しているということです。
また、ロイター通信によりますと、IAEAは別の報告書で、イランが2000年代初頭まで未申告の場所で秘密裏に核開発を行っていたと指摘し、イランの協力が「いくつかの点で不十分だ」との見方を示しました
IAEAの報告書を受けて、イランの外務省と原子力庁は共同で声明を出し、「政治的な動機に基づいていて、根拠のない非難だ」と批判しました。
一方、イスラエルの首相府は「IAEAの報告はイランの核兵器開発完了に向けた決意を示している」とし、「国際社会は今すぐ行動しなければならない」と強調しています。
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