「納税者のお金を無駄にする国際組織への参加を終わらせる」。「国益にならない」などとして、66の“国際機関”からの脱退を指示したトランプ大統領。「アメリカ・ファースト」の動きを加速させています。
ベネズエラ 米軍事作戦で“100人死亡” 再建どうする?
抗議デモ
「国民よ立ち上がれ!」
アメリカによって大統領が拘束され、連日、抗議活動が続けられている南米・ベネズエラ。
抗議デモの参加者
「アメリカの『石油を手に入れる』という野心だけで、不当に誘拐されたマドゥロ夫妻の解放を求めてここにいる」
ベネズエラ政府は、アメリカの軍事作戦で亡くなった人が100人に上ると新たに発表しました。
大統領拘束以降、首都カラカスの街中にはマドゥロ氏の解放を求めたり、トランプ氏を非難したりする落書きが増えているようです。
混乱が続くベネズエラの再建に向け、アメリカはどんな道筋を描くのか。7日、ルビオ国務長官は…
アメリカ ルビオ国務長官
「ベネズエラの再建について、我々は3段階で計画を進めていく」
こう話し、「国の安定」「復興」「移行」の3段階で再建を行う考えを明らかにしました。
まずは国を「安定」させるため、ベネズエラがアメリカに引き渡す石油を売却し、その収益をベネズエラ国民に分配することから始めるとしています。
その後「復興」を経て、民主的な選挙による新たな体制への「移行」を進めるのは最終段階。再建計画にもアメリカの“石油優先”の考えが透けて見えます。
こうした中…
アメリカ レビット報道官
「ベネズエラの“影の船団”が制裁対象の石油を運んでいた」
これはカリブ海を航行していたと見られるタンカーの映像。ホバリングするヘリコプターから次々と隊員が降下。銃のようなものを手にしているのも確認できます。
アメリカ当局は、ベネズエラ産の石油取引に関連し、制裁対象として追跡していたタンカー2隻を拿捕したと発表。
そのうち1隻は北大西洋上で拿捕され、ロシア船籍だということです。ロシア政府は「公海での航行は自由」だとして、アメリカ側の対応を批判しています。
トランプ大統領 66の“国際機関”から脱退指示 国連の研究者「驚きとショック」
世界との協調に背を向け、「自国第一」の姿勢を強めるトランプ氏。
ホワイトハウスは7日、トランプ氏が66の国際機関から脱退するよう指示する文書に署名した、と発表しました。
ホワイトハウス
「トランプ大統領は、アメリカの独立を損ない、非効率的または敵対的な計画のために納税者のお金を無駄にする国際組織への参加を終わらせる」
脱退の対象には、地球温暖化などの科学的知見を提供している「IPCC(気候変動に関する政府間パネル)」や、発展途上国の支援を行う「国連人口基金」など31の国連機関が含まれています。
その影響は日本にも…
記者
「東京に本部を置く国連大学も脱退の対象となっています」
国連機関の中で唯一日本に本部がある国連大学。世界各国の研究者らが所属し、地球規模の様々な課題について政策提言などを行っているシンクタンクです。
ここに所属する研究者が、news23の取材に応じました。
国連大学の研究者
「驚きとショックを受けています。資金拠出が停止となれば、職員の雇用や研究プロジェクトに影響が出るのでは、と心配しています」
アメリカが脱退した場合の影響について、国連大学の広報は「国連本部と確認を進めている」と話しました。
国連最大の資金拠出国だったアメリカ。国連の通常予算の分担率は、アメリカが22%、続く中国が20%で日本は3番目の約7%となっています。
しかしトランプ政権は支払いを大幅に削減していて、国連は慢性的な資金不足に陥っています。
それに追い打ちをかけるトランプ氏の決断に専門家は…
東京大学東洋文化研究所 佐橋亮教授
「国際組織の危機です。今後、世界の公共衛生・保健体制は相当きしみます。世界で、本来は苦しむべきではなかった、死ぬべきではなかった人がかなりの数、死ぬ・苦しむことになることを懸念しています」
「少しでも明日の世界を良くしようという国際協調の動きを相当に減ずる、ダメージを与えることは間違いない」
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