全国の広い範囲で厳しい暑さとなっています。
この連日の猛暑でニワトリも夏バテしてしまい、たまごの価格が高騰。たまご以外の食品も高騰し、食卓に影響が出ています。
猛暑の影響でたまご以外にも…豚肉が最高値
山形純菜キャスター:
暑さにやられているのは人間だけではありません。
連日の猛暑で国産の豚肉が高騰しています。
神奈川・横浜市にあるスーパーセルシオ和田町店では、国産豚肉100gあたり 1月は199円だったのが、現在(7月28日)は229円と、30円も値上がりしているということです。
実際、卸売価格も4月に比べると400円ほど値上がりしています。
【豚の卸売価格(極上・上規格 / 1kgあたり)】
・4月14日:557円
・7月18日:948円
※東京都中央卸売市場 農水省より
高騰の理由は『猛暑』によるもので、臼井農産 臼井欽一代表取締役は「暑さからエサをあまり食べず、体重が増えないため出荷できない状態」と話しています。
さらに、農林水産省によると、「去年の記録的猛暑の影響で交配がうまくいかなかったなどの理由から、出荷数が減少している」というのです。
出水麻衣キャスター:
スーパーに行くと、あらゆる商品の値段が高くなっていますが、これからも暑さは続くので高騰は続くんだろうなと心配になります。
井上貴博キャスター:
価格が上がるのも大変ですが、値下がりすると急落するので、そういった不安定さが生産者の立場からすると生計が立てづらいだろうなと思います。
経済アナリスト 馬渕磨理子さん:
安定してきちんと利益が出ることが一番望ましいので、価格の変動は打撃が大きいですよね。
野菜への影響は? いまお得な野菜は
山形キャスター:
さらに、野菜の価格も上がっているようです。
都内にあるスーパー「アキダイ」の秋葉弘道社長によると「暑さに弱い『大葉』や『小ネギ』、また暑さと少雨で『ピーマン』『インゲン』などが例年より2割くらい高値傾向にあるということです。
一方、秋葉社長によると、猛暑のおかげでお得な夏野菜もあるということです。
【夏野菜“猛暑が味方”に】
・ナス(茨城県産):9本 200円(例年より4割安)
・オクラ(熊本産):1袋 98円(例年より2割安)
・ゴーヤ(鹿児島産):1本 128円(例年より2割安)
これらの野菜は少雨でも生育は順調だということです。
暑さで産地が北上!? すでに夏野菜も栽培
山形キャスター:
温暖化の影響で栽培適地にも変化が生じているようです。
気温が低く、果物や野菜の栽培が難しいといわれる北海道で栽培適地が広がっているというのです。
【リンゴの栽培適地予測(農林水産省より)】
<1981~2000年>
・北海道:適地より低温の地域が多い“栽培不適地”
・西日本から南の地域:適地より高温の地域が多い“栽培不適地”
<2046~2055年>
・北海道:低温の地域が減り、栽培適地が増える
・西日本より南の地域:適地より高温の地域が増えほぼ“栽培不適地”に
またナスの収穫量(令和4年 農水省より)1位は高知県、2位が熊本県、3位群馬県で、北海道は47位の“栽培不適地”なのですが、2024年から江別市などJA道央では『ナス(PC筑陽)』の栽培を始めたということです。
これまで日中の気温が25~26度で栽培に向かなかったのですが、外気温が30度以上になり、栽培が可能になったということです。現在は道内の一部のみに出荷していますが、今後は道外の出荷を目指しているということです。
“茨城周辺が北限”の野菜 北海道でも栽培好調
山形キャスター:
北海道の農家さんによると、“茨城周辺が北の限界だった”サツマイモの栽培が好調なのだそうです。
空知地方南部の栗山町や由仁町では2017年からサツマイモ(由栗いも=ゆっくりいも)の栽培を始めています。土の中で通常よりも1か月ほど長く栽培しているので水分量が多く、しっとりめ、甘みを感じやすいサツマイモになっているということです。
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<プロフィール>
馬渕磨理子さん
経済アナリスト
日本金融経済研究所代表理事 “日本一バズる”アナリスト
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