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なぜ?京都の宿泊料金が値下がり 1泊4000円台のホテルも、旅行するなら「おすすめは2月」【Nスタ解説】

経済
2025-12-18 22:15

人気の観光地・京都では、インバウンドにより高騰していた宿泊料金が、いま安くなっているといいます。一体なぜなんでしょうか?


【写真を見る】京都市内のホテル代を見てみると…


中国からの団体客の激減で? 京都のホテルに“値下げの波”

井上貴博キャスター:
関西国際空港と中国を結ぶ直行便が多いなどの理由から、元来、関西は特に中国人観光客が多く集まるスポットでしたが、今、関西のホテル代が驚くほど安くなっています。


現在、中国政府が日本への渡航自粛を呼びかけているのは、主に団体客です。


京都駅前には大型バスターミナルがあり、バス移動に便利なことや、客室の多いホテルがあることから、駅前のホテルが団体客に人気なのだそうです。


そこでキャンセルが相次ぐと、値下げをすることになります。駅周辺の大型ホテルが値下げをすると、周辺のホテルも価格競争に追いつくために値下げをし、値下げの波が徐々に広がっているということです。


中国政府が日本への渡航自粛を呼びかけてから約1か月で、これだけ価格が反応するのは、ホテル価格の一つの面白いところなのかもしれません。


では、どのくらいの値段なのでしょうか。


2024年12月の京都の平均客室単価は2万601円でした。それが、18日午後1時ごろの状況ですと、4000円台が多く3000円台もあります。8000円台でも今だと高い部類になっています。ある京都のホテルチェーンは、1室2名で4112円となっています。


TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
2024年に行ったときには、例えば三十三間堂には中国の人がすごくいっぱいいました。それに比べると、ガクッと下がっていて、上下の落差が大きいと値段に跳ね返ってくるでしょうね。


出水麻衣キャスター:
一方で、観光業界の人は「いつまで続くのだろう」と心配でしょうね。


井上キャスター:
1か月以上前に高値の段階でホテル予約をしたという人もいると思いますが、航空・旅行ジャーナリストの鳥海高太朗氏によると、「キャンセル料が発生しない段階なら『予約の取り直し』で料金が安くなる可能性もある」ということです。


大阪の民泊居室数が激増 続々と割引されるも空室続く

井上キャスター:
隣の大阪の状況について、鳥海氏によると「大阪の民泊は予約がなかなか埋まらないらしい」ということです。


大阪は、万博のために2010年代の後半にかけて様々な施策を打ち、民泊に力を入れてきました。


通常の民泊は「年間180日まで」しか営業できませんが、国家戦略特区に選ばれた大阪市は、市の許可が下りれば365日営業することができる「特区民泊」に名乗りを上げました。


特区以外のところは、基本的に1年間の営業上限が決められていますが、特区では無制限で営業ができるため、爆発的に民泊が増えました。


大阪市の民泊の居室数は、2022年は9059室でしたが、2025年は約1.8倍の1万6616室になりました。これによって供給不足を補い、万博に向けて世界中から集まる人に泊まってもらおうとしていました。


民泊サイトを見ると、2泊で3万7165円だったものが1万2998円と65%引きになっています。また、2泊で4万2289円だったところも1万3863円と67%引きになっており、予約がなかなか埋まらない状況が続いているようです。


大阪市特区民泊をめぐっては、一気に居室数を増やしたため、観光客にルールが周知・徹底されず、苦情が2021年は88件だったのが、2024年は399件と増えてしまいました。


ごみ出しや騒音などのトラブルが増加し、2026年5月で新規受付を終了することになりました。


TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
一時的にバブルのようなところがあったので、これからは質を高める努力の方が必要になってくると思いますね。


旅行時期の狙い目は「2月」 プロがおすすめする“旬な旅プラン”とは?

井上キャスター:
年末年始にかけて旅行の計画を立てた人もいると思いますが、鳥海氏によると、おすすめの旅行時期は「ズバリ2月です」ということです。


理由としては、日本がオフシーズンであることや、中国の春節に合わせた旅行客が減るのではないかということです。


2024年の観光庁の宿泊旅行統計調査によると、外国人宿泊客のうち中国人客の比率が最も高いのは静岡県で35.4%、次いで奈良県で31.9%でした。


【2024年 外国人宿泊客のうち中国人客比率】(観光庁 宿泊旅行統計調査より)
1位:静岡(35.4%)
2位:奈良(31.9%)
3位:愛知(27.0%)
4位:和歌山(25.9%)
5位:兵庫(25.6%)
6位:大阪(25.3%)
7位:山梨(23.4%)
8位:神奈川(21.9%)
9位:埼玉(20.1%)
10位:京都(19.3%)


鳥海氏がおすすめする静岡県の旅行プランは、「伊豆高原にドライブ旅行」だそうです。


伊豆高原の「グランイルミ」は、9年連続でイルミネーションのランキング1位となっています。また、「大室山」は噴火口を歩くことができて、富士山をバックに写真撮影することができる場所です。


2位の奈良県では、文化財を観光資源化しようという動きがあり、重要文化財の一つである「旧奈良監獄」を活用し、星のやが2026年に宿泊施設を開業予定です。


今まで「宿泊施設が少ない」と言われていた奈良県がホテルの開業・リニューアルオープンを続々と進めているということです。


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<プロフィール>
星浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身
政治記者歴30年


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