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働き方改革に強い味方。証明写真ボックスの技術を活かした個室空間「One-Bo」が新発売

2021-02-02 18:40:52

新型コロナ・ウィルスの蔓延で、ビジネスにおいてはオンラインでの会議やコミュニケーションが当たり前の“ニューノーマル”時代となりました。これから求められるのはオンライン会議のための空間です。すでに「イヤホンボイス公害」「会議室難民」「リモート漏洩」といった問題が取り沙汰されています。そうした課題を解決してくれそうな商品が、2021年1月26日(火)より販売開始となりました。その名もパーソナル・ミーティング・ボックス「One-Bo( ワ ン ボ ) 」です。街なかの証明写真ボックスのノウハウが詰め込まれ、オンライン会議の定番ツールである「Zoom」との共同企画バージョンもあるとか。一体どういう商品なのでしょうか。同日に行われた新製品発表会を取材しました。

リモートワークのしづらさを解消するソリューション

場所は東京の大手町フィナンシャルシティカンファレンスホール。会場の様子はオンラインで同時配信されました。

最初にステージに登場したのは、この商品を販売する株式会社プラザクリエイト(本社:東京都中央区)の大島康広社長。同社はDPEショップのパレットプラザを展開しています。

まず大島社長から会社概要、開発意図についての説明がありました。

大島社長。右はベールに包まれた「One-Bo」

大島社長は。コロナウィルスによって人々の働き方が変わり、特に「オフィスの役割が大きく変化」したと言います。それは大きく分けて「オフィスの認識」「オフィスでの働き方」「オフィス内のコミュニケーション」の3つです。

コロナの前と後では、オフィスは働く場所から労働を生み出す場所、働き方はオフィスで業務から目的に応じて選択、コミュニケーションも対面メインからオンライン中心と大きく様変わりしながら、その変化に適したソリューションをまだ見つけられていない状況だというのです。

コンセプトについて説明する大島社長

そうした「これからの働き方」が浸透しづらい理由として、大島社長は次の3つの要素を挙げます。それは「オフィス改革には莫大なコストがかかる」「経営陣の現場のニーズ把握不足」「オンラインに対する先入観」です。

新商品はこれらを解決するソリューションであると述べ、続いて登壇した共同企画者であるZoom(ZVC Japan)日本代表の佐賀文宣氏にバトンタッチしました。

佐賀氏はまずZoomの概要を説明。様々なビデオコミュニケーションツールの中で、圧倒的な基本性能の高さと繋がりやすく切れづらいこと、そして個人も企業も同じプラットフォームで利用できる点が強みであると述べました。そしてZoomによって、ビジネスは対面と音声から、ビデオコミュニケーションが中心となると断言。

Zoomがなぜ連携したか語る佐賀氏

しかし問題はプライバシーとセキュリティーの担保です。どこでも場所を選ばずオンライン会議が出来ると同時に、それはプライバシーと機密情報を公衆の面前に晒すリスクを背負うことになります。それは今後、「ZoomがキラーアプリケーションからAmazonのようなキラープラットフォームへと成長するにはどうしても解決しなければならない課題」であるとの認識を示しました。

68%が公の場所でオンライン会議をすることに抵抗感がある

続いて、大島氏と佐賀氏によるクロストークです。企業に求められる「これからの働き方」について、忌憚なく意見を述べあいました。前提として提示されたのは、ニューノーマル時代を象徴する3つの現象です。

  1. イヤホンボイス公害

カフェや自席、オフィスのオープンスペースでイヤホンをして会議を行う機会が増加。イヤホンをすることで自分自身の声の大きさの加減が難しくなってしまい、無意識のうちに声が大きくなり周囲に迷惑をかけてしまう現象。

  1. 会議室難民

コロナ編におけるオンライン会議の増加により、1人で大人数/複数人数用の会議室を使う機会が増加。これにより会議室の不足が深刻化している現象。

  1. リモート漏洩

カフェや公共の場などでリモートワークをしている際、音声もしくはPC の画面などを通じて、業務にまつわる情報を悪意なく漏洩してしまう現象。

 

プラザクリエイトの調べでは、1.イヤホンボイス公害について40.75%が〈周りでイヤホンをしてオンライン会議をしている人の声が大きくてうるさい、迷惑だと思ったことがある〉そうです。2.会議質難民については、51%が〈直近半年の中で会議室が足りない、不足していると月に一度以上感じる〉と回答。3.リモート漏洩については20.75%が〈オンライン会議をしている人の声から、具体的な個人名や会社名、企画内容など、機密情報を聞いてしまったことがある。〉と訴えています。

そうした状況から、実に68%の人が〈周りに人がいる場所でオンライン会議をすることに抵抗感がある〉と答えているそうです。理由の1位は「会議内容を聞かれたり見られたりしてはいけないと思うから」。多くのビジネパーソンが、プライバシーやセキュリティーを気にしながらオンライン会議を行っていることが明らかになったわけです。

こうした前提を踏まえ、いよいよ新商品「One-Bo」の概要説明が行われました。

ベールを脱いだOne-Bo

担当したのは、本事業立ち上げに従事したプラザクリエイト取締役の新谷隼人氏。「いい感じに、働こう」というキャッチコピーの発表の後、商品の3つの特徴について説明しました。

  • 価格

既存事業のノウハウ活用により市場価格の半額を実現

  • 機能面

個室感を演出するスマートガラスで場面に応じて、自由な空間へ

  • デザイン性

オフィスに馴染むラッピングデザインが可能

 

まず「価格」ですが、他社製品が約100万円のところ、当製品はその半分の約50万円。大きさの異なる2サイズを提供しますが、大きい方である1.20サイズは販売価格が税別54万8000円〜、小さい方の1.00サイズは税別49万8000円〜です。

1.20サイズの外観と内観

1.0サイズの外観と内観

「機能面」では、スイッチ一つでスモーク状になる「スマートガラス」を採用することで、個室感を演出。防音機能については防犯面からあえて100%を求めず、大声を出さなければ聞こえないレベルに留めました。

通常

↓↓↓

スイッチ一つでスモーク状に

「デザイン面」の最大の特徴は、ラッピングによるオフィスとの統一感が図られることです。例えばボタニカルな空間にはウッド調、カフェのような空間にはそれに準じたポップなラッピングをオプションでセレクトできます。ロゴ入りなどオリジナルラッピングにも対応するそうです。

設置イメージ

設置イメージ

こうした機能について大島社長は、「弊社が証明写真ボックス事業を展開して来たからこそ出来たこと」と胸を張ります。どんな場所でも短期間に納品、短時間に設置できるのも強みの一つだといいます。ボックスの下部にはフォークリフトを差し込むための隙間があるそうです。

販売パートナーとして、ソフトバンクグループの創業事業で豊富な実績と知見を持つ「SB C&S」が加わったのも同社にとっては心強いでしょう。新谷取締役は「2025年度までに累計1万台の販売を目指す」と公約しました。

この新商品「One-Bo」は、当面はオフィスへの導入が主となりますが、今後はシェアオフィスや駅構内、自宅、カフェ、ショッピングモール、病院・施設などにも設置し、場所にとらわれない働き方の実現を目指すとしています。

利用用途も、販売から数年は会議室やワークスペースとしての利用が主ですが、それ以降は保険窓口、英会話、遠隔診療などにも広げていきたいと同社は考えています。

そのためのパートナーが「Zoom」です。あらかじめZoomライセンスを付加した「Zoomモデル」が、52万2000円から用意されています。利用場所が課題となっているZoom側にとっても、この「One-Bo」は格好の販促ツールであり、良きパートナーとなるでしょう。

Zoomモデルのチラシ

今後のサービス連携としては、オンライン会議の弱点である“沈黙”を予防してくれる発想支援SaaS「Inspiration Wall」を予定。マイクでミーティング中の会話を読み取って、 AIが自動的に画像やキーワードをスクリーンに映し出す、全く新しい発想支援ツールです。

これまでにないオンラインでの会議やコミュニケーションに特化した個室空間の誕生。我々の働き方の変化にも、ますますドライブがかかりそうです。

取材・文・写真 にいがた けん

情報提供元: マガジンサミット

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