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「血管年齢」や「カラダ年齢」、いったいどういう意味?

2017-06-11 18:30:47


執筆:桜 イクミ(管理栄養士)
医療監修:株式会社とらうべ
健康ブームが広がる中、身体の状態を一般的にわかりやすく表す指標として「○○年齢」を用いて判定することが多くあります。
血管年齢、カラダ年齢は、耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか?
しかし、これらはそれぞれ何を意味しているのでしょうか?
今回はこの「○○年齢」について、解説していきます。

「血管年齢」とは?


血管年齢は、血管の老化がどの程度進んでいるのかを表します。
血管内に溜まったコレステロールなどの脂質や、高血圧による負荷、加齢などによって血管が老化すると、血管が硬く、狭く、もろくなり、血液がスムーズに流れにくくなる動脈硬化につながります。
つまり、血管年齢は動脈硬化の進行がどの程度進んでいるかを知る指標になります。
血管年齢が低いと、さほど動脈硬化が進んでいないことを示し、血管年齢が高いと、動脈硬化が進んでいることを示します。
測定は病院で受けることができます。
動脈の硬さを調べる「CAVI」という脈波伝播速度検査と、「ABI」という上腕と足首の血圧の比を検査することで、判定されます。
病院での測定は、正確性は高いものの、手間がかかります。
手軽に出す方法として、計算法による血管年齢指標があります。

平均血圧


平均血圧を出し、動脈硬化の進行を測る方法です。
・平均血圧 = 拡張期血圧 +(収縮期血圧-拡張期血圧)÷3
健康な人の平均血圧の目安は90程度です。平均血圧が「110以上」なら要注意です。

脈圧


収縮期血圧と拡張期血圧との差を脈圧と言います。数値が大きくなるほど血管が硬くなっていると考えられます。
・脈圧 = 収縮期血圧(上)- 拡張期血圧(下)
脈圧のボーダーラインとなる目安が「60未満」です。
「65以上」になると、心筋梗塞や脳卒中を発症するリスクが高まります。
血管が老化し、動脈硬化が進行する原因は様々な生活習慣に起因します。

「カラダ年齢」とは?


カラダ年齢は、体脂肪の測定できる体脂肪計によって体脂肪の量もしくは割合、水分量などが把握できます。
その際にカラダ年齢を測定できるものもあります。
カラダ年齢は測定機器のメーカーによっても計算方法が違います。
たとえば、基礎代謝、体重、体脂肪率、内臓脂肪の量などを用いて、独自の統計データによって身体の組成がどの年齢に近いのかを判定しています。
比較的測定しやすく、わかりやすい指標ですが、測定機器のメーカーによって計算方法が違います。

血管年齢、カラダ年齢は若さを保てる?


血管年齢、カラダ年齢はどれも、身体の状態を一般的にわかりやすくした指標です。
身体は毎日使うもので、加齢を止めることはできませんが、老化を遅らせることはできます。
血管年齢、カラダ年齢の若さを保つためには、日々の生活習慣を見直すことが大切です。
ただし、これらの年齢はあくまでも目安であるため、この結果だけに惑わされないようにしましょう。

血管年齢、カラダ年齢の若さを保つ方法


生活習慣を整えることで、血管年齢、内臓年齢、カラダ年齢の若さは保つことができます。
若さを保つ食生活の3つのポイントをご紹介します。

その1:糖化を防ぐ


糖化とは、「体のこげ」と言われるものです。
食事から摂取した余分な糖質が、体内のたんぱく質と結びつくと、「AGEs(Advanced Glycation End Products;糖化最終生成物)」という名の老化物質を生成し、細胞を劣化させて老化の原因になります。
食後の血糖値が急激に上昇することで余分な糖質が生成されやすくなり、糖化が促進されます。
糖化を防ぐためには、糖質の摂りすぎに注意しましょう。
糖質はごはんやパン、麺類などの主食に多く含まれます。そのほか、砂糖や果物に含まれる果糖も糖質です。
また、血糖値を緩やかに上昇させることを心がけましょう。
ごはんは1食あたり1膳を目安にし、麺類とごはんなど、糖質の多い食品の重ね食べは控えましょう。
野菜や海藻類の入った小鉢や汁ものを糖質よりも先に摂ることも有効です。

その2:良質な油を摂る


油にも種類があります。良質な油を摂ると、血液の流れがスムーズになり、炎症が抑えられ、動脈硬化の予防になります。
意識して摂取してもらいたいのはオメガ3系の油です。
オメガ3系の油はまぐろやサバ、さんま、あじなどの魚に多く含まれるDHA・EPA、アマニ油やエゴマ油などに含まれる「α-リノレン酸」です。
日本人はオメガ3系の油の摂取量が少ないため、意識して摂取しましょう。
また、揚げものや炒め物、スナック菓子などの油は過剰摂取なりやすいので、控えましょう。

その3:塩分を摂りすぎない


塩分の摂取が多いと、高血圧へのリスクが高まり、動脈硬化の進行も早めます。
日頃から塩分の摂りすぎに注意しましょう。
とくに濃い味になりがちな外食や加工食品、漬物など塩分の高い食品を頻繁に摂る方は注意が必要です。加工食品や漬物は1日の回数や量を決めて取り入れるとよいでしょう。
また、だしをしっかりととり、調味料の量を減らすなど、調理での工夫でも減塩できます。
以上、食事の3つのポイントをあげました。
このほか、日常的に運動習慣があることも若さを保つために有効です。
この機会にご自身の生活を見直してみてはいかがでしょうか
<執筆者プロフィール>
桜 イクミ(さくら・いくみ)
管理栄養士・健康運動指導士・フードスペシャリスト
株式会社 とらうべ 社員。病院での栄養管理・栄養指導の経験を経て、現在は企業で働く人の食と健康指導を行っている
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供

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情報提供元: mocosuku

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