E START

E START トップページ > マガジン > 「甲子園フォント」お披露目!100年の伝統を未来へつなぐ新フォント

「甲子園フォント」お披露目!100年の伝統を未来へつなぐ新フォント

2025-03-01 16:00:49

2月27日、阪神電気鉄道株式会社と株式会社モリサワによる100周年記念共同プロジェクト「甲子園フォントお披露目式」が阪神甲子園球場で開催されました。

式では試合開始を告げるサイレンが鳴り響いた後、スコアボードに『甲子園フォント』で「甲子園」の3文字が表示されました。さらに、場内放送のコールに合わせて、1985年の日本一の開幕試合と2023年のリーグ優勝決定試合のスターティングメンバーの名前が映し出され、時代を超えた夢の競演が演出されました。

『甲子園フォント』の特徴

阪神甲子園球場には1925年に初代の木製スコアボードが登場。その後、2代目から職人が黒い板に毛筆で手書きした文字が使われ、「甲子園文字」として親しまれてきました。1984年に3代目が電光掲示式に変更された後も、球場職員がオリジナルの文字を制作し、伝統を継承してきました。

今回制作された『甲子園フォント』は、視認性に優れたUD(ユニバーサルデザイン)フォントをベースに、「甲子園文字」の特徴である筆の勢いを活かしたデザインとなっています。一般的な明朝体より横幅が狭く、縦画が太いコントラストの高い構造が特徴。筆の「はらい」や「はね」、「打ち込み」を再現することで、甲子園らしい味わいが残されています。

お披露目式では、「阪神電気鉄道」の谷本修取締役が「甲子園フォントが完成したことで、デジタル表示の世界において、甲子園文字が『永遠の生命』を得た。多くの野球ファンのみなさまに親しまれ、これから生まれる数々の名場面、名選手たちとともに新しい歴史を刻んでいくことを祈っております。」と語り、株式会社モリサワ 森澤代表取締役社長は、「視認性の高いフォントを目指し、筆の細かい特徴を分析・再現しました。長く愛されることを願っています。」と力を込めました。

現在、甲子園歴史館では『甲子園フォント』に関する特別展示を開催中。甲子園文字の歴史やフォント制作の背景を紹介するパネルや、制作ツールの展示も行われています。

情報提供元: マガジンサミット

人気記事