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玉川学園、町田市との連携事業を成果発表。大学生が容器包装プラスチック分別収集の周知啓発コンテンツを製作。中学生はリチウムイオン電池の混入の防止をアピール。

2025-03-14 15:00:18

春の日差し暖かな3月1日、環境イベント「まちだECO to(いーこと)フェスタ2025」が町田市庁舎にて開催されました。このイベント内で、玉川大学の芸術学部と工学部の学生、そして玉川学園の中学生が町田市と連携して取り組んできた共創プロジェクトの成果発表プレゼンテーションと感謝状の贈呈が行われました。

未来の地球環境保全に貢献する活動を続け、「まちだ3R賞」を教育機関として唯一4年連続受賞している学校法人玉川学園。この活動実績を受け、町田市が2026年4月から開始する容器包装プラスチック分別回収の周知啓発の連携事業に取り組み、プロジェクトの成果発表がおこなわれました。

視るメッセージで伝える芸術学部、楽しむ体験で伝える工学部

「いかに市民の皆さんに分別の正しい方法を知ってもらうか」を課題に、学生ならではの新鮮な感覚とアイデアで周知ポスターやシンボルマーク、動画やゲームなど様々なコンテンツの制作を行って来た玉川大学。晴れてこの日、一般の方々に向けて、一連の成果物がお披露目される事になりました。

トップバッターとして発表されたシンボルマークは、その名も「エコピンクスター」。印象的なピンク色が目を惹くデザインで、「市内10区と市が一丸となって分別に取り組んでいくこと」を10個のパーツからなる一つの星を形作ることで表現しているそうです。

そして、町田市全戸に配布される周知ポスターも同じくテーマカラーのピンク色が全面に。ピクトグラム(絵や図による情報伝達のための記号)で描かれたマヨネーズのチューブやカップラーメンのカップ、卵パックなどの容器包装プラスチックがシンプルにわかりやすく描かれています。

「ピンク色は容器包装プラスチックの収集袋の色です。一番重要なのは皆さんに何が容器包装プラスチックか知ってもらうこと。何の容器を表しているか誤解が生じないように、分かりやすく記号化することを心がけ制作を進めました」と学生指導を行った芸術学部アート・デザイン学科の堀場絵吏講師。

シンボルマークとピクトグラムを考案した芸術学部アート・デザイン学科3年の須藤翠さんは「町田市に住む方々が楽しんでゴミの分別を行えるような仕掛けを考えていきたいです」と今後の意欲も滲ませました。

そのほか、ゴミの種類をクイズ形式で答えていくショート動画や、楽しみながらゴミの分別を体験できるゲーム「もぐら叩きdeまちだReプラチャレンジ」も会場に登場。リズミカルに次々ともぐらを叩き、どれだけ制限時間内に正解できるか夢中でゲームに参加する子供達の姿も見られました。

プロジェクト開始以降、学生達は実際に市内にあるゴミ資源化施設の「リレーセンターみなみ」を見学したり、町田市の担当職員と何度もワークショップを行う事で、ごみ問題に対する理解を深めて来ました。他の自治体の周知ポスターも収集分析し、どういった表現が効果的か研究を重ねたと言います。

動画やゲームの製作指導を担当した工学部デザインサイエンス学科の平社和也講師は、「普段はものづくりを学んでいる工学部の学生たちが、今回は啓発活動という『事柄』を扱う機会で貴重な経験となりました。実践の場をいただいたので、どう知ってもらうかを試行錯誤して考えながら有効な手法を検討しました。これからが本番であり、この活動をきっかけにこれからも実践を続けてほしい」とエールを送りました。

玉川学園中学生もフレッシュな感性で課題を解決

玉川学園中学部の環境委員会の生徒達は、リチウムイオン電池の混入による火災防止の周知啓発を担当。ポスターは火災の危険性をわかりやすく伝えるデザインになっており、電池の姿をした周知啓発キャラクターは親しみやすく表現されています。生徒達は、「今しかない新しい事にチャレンジしたいと取り組み、貴重な機会になりました」と感想を話しました。

指導をした中学部の技術・家庭科の技術分野担当の山田真也先生は、「生徒達には常に『考えようよ』と伝えている。記憶に残る授業を心がけ、生徒達には課題を見つけ取り組むプロセスを楽しんでもらいたい。今後も社会で役立つ、社会につながる授業を行なっていきたい」と話しました。

町田市からの感謝状の贈呈式では町田市より「学生・生徒の皆さんとの協働により素晴らしいアイデアが生まれ、今回の取り組みに生かされた。今後も様々なイベントに活用したい。これからが新たなスタート」と言葉が寄せられました。

地域と共に学び産み出すもの

会場では玉川の丘の環境整備を進めるTamagawa Mokurin projectにより、キャンパス内の杉の間伐材を使っての箸作りワークショップも登場。総務部管財課職員の指導により、来場した子供から大人まで、小枝を削り磨く作業を楽しみながら自分だけのオリジナル箸を熱心に製作しました。参加した小学生の女の子は「固かったけど、枝が白くなるまで削るのが楽しかった」と木肌の美しいマイお箸を笑顔で見せてくれました。

今回の一連の取り組みでは、玉川大学の「デザイン思考」を得意とする芸術学部アート・デザイン学科と工学部デザインサイエンス学科がタッグを組むという異分野融合のプロジェクト。両学部とも同じ建物内で学び、日頃から学生同士のコミュニケーションも盛んだという強みを活かし、クリエイティブなものづくりを行っています。

学生や生徒が地元自治体と連携して、地域に根ざした廃棄物の資源回収の強化という社会課題の解決へ取り組むことで、地域社会へ貢献する有意義な活動とその成果物が紹介された。自由で実践的な玉川大学の学びが地域と繋がり、これからの社会を創造していく大きな可能性を感じました。

<関連情報>
町田市との連携事業として、玉川大学学生、玉川学園中学生が町田市の廃棄物に関する周知・啓発ポスターのデザイン等の発表

https://www.tamagawa.jp/news/news_release/detail_24299.html

情報提供元: マガジンサミット

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