先行き不透明な政局は、市場にも影響をもたらしています。連休明けの14日、日経平均株価は一時1500円以上、値を下げ、いわゆる“高市トレード”が巻き戻されました。一方、好調なのが金相場で、最高値を更新しました。
【写真を見る】“高市トレード”巻き戻しで日経平均 一時1500円超値下がり “安全資産”とみて買いが続く「金」は最高値を更新 「金歯・銀歯」を売る人も【news23】
公明党の連立離脱受け“高市トレード”巻き戻し
電話が鳴り響く都内の証券会社「岩井コスモ証券」。日経平均株価を表示するモニターに表示されるのは「マイナス」ばかり。
10日(金)、公明党が自民党との連立政権からの離脱を決定したことから、高市氏の進めたい政策が停滞するのではとの懸念が拡大。
先週まで進んでいた円安・株高のいわゆる“高市トレード”が巻き戻される形となり、日経平均株価終値は1241円安い4万6847円で取引を終えました。
「金歯」「小判」売る人急増 金相場は過去最高値
一方で上昇が続くのが「金」です。貴金属などの買取を行う専門店では、最近客が急増。小判やメガネ、それに金歯など、この1週間で約3000万円分の金製品を買い取りました。
50代の男性が売りに来たのは30年ほど前に買ったという指輪。
買取大吉 査定員 松本和也さん
「本日のレートのお買取りですと、9万6000円」
10年前のレートと比較すると、買取価格は約2倍。
自営業(50代)
「今高いなら高いうちに換えて、好きな物食べるとか、旅行に行くとか、他の趣味に回すとか、そういう方が良い」
田中貴金属が発表する金の価格推移をみると、年々上昇しているのがわかります。
そして14日、税込み価格で1g=2万2463円と、史上初めて2万2000円台に乗せ、過去最高値となりました。
その背景にあるのは、トランプ関税。中国に対して関税を100%追加で課す考えを示したことで、米中の貿易摩擦が再燃するのではとの懸念が拡大。
投資家の間でリスクを避ける姿勢が拡大し、資金を株式などから相対的に安全資産とされる金に移す動きが強まり、その価値も上がっているのです。
「期待以上!」最近では「銀歯」を売る人も…
80代の男性が持ってきたのは、1988年に購入した金と銀のソウルオリンピックの記念硬貨。
当時24万8000円で買ったといいますが、査定額は合計で81万5000円。内訳は金の硬貨2枚で80万円、銀の硬貨4枚で1万5000円。
年金で生活(80代)
「銀は期待していなかった、期待以上。きょうはフカヒレかな」
実は銀価格も上昇しています。ブルームバーグ通信によると、ロンドン市場で今週1オンス=52.50ドルを上回り、1980年以来の最高値を記録しました。
最近では銀歯を売りに来る人もいるといいます。
専門家は、金に比べ割安だったことや、材料としての需要が高まっていることが背景にあるといいます。
エモリファンドマネジメント 江守哲 代表
「太陽光パネル向けの銀需要は、過去10年くらいで約9倍くらいに膨らんできている。需要と供給のバランスが逼迫して、(銀の)在庫が少なくなってきている」
ただ、金と比べ価格変動が大きいため、注意が必要な資産だといいます。
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