若さの秘訣は「血管年齢」! 血管若返り法をご紹介
2016-12-12 21:30:53
執筆:山本 ともよ(管理栄養士)
医療監修:株式会社とらうべ
「人は血管とともに老いる」と言われるほど、血管の状態=血管年齢は健康状態を反映します。
血管年齢が若返ると、心も身体も健康で若々しくなるのです。
今回は、中でも大きな影響を与える、食事による血管若返り法について、ご紹介しましょう。
しなやかな血管を保つための食事法をぜひ取り入れて、10年後、20年後も病気になりにくい身体で健やかに暮らせますように!
血管年齢とは何?
血管年齢は、血管の老化度合いの目安を表します。
具体的にいうと、血管の硬さを表し、硬くなるほど老化が進んでいきます。血管がしなやかであれば、全身の隅々にまで栄養素や酸素がいきわたります。さらに、疲労物質や老廃物がきちんと排出されます。
血管が硬くなった状態をいう「動脈硬化」が進むと、死につながる心筋梗塞や狭心症、脳卒中の発症リスクも高めてしまいます。血管年齢が高いと動脈硬化が進行していることを、血管年齢が低いと動脈硬化がそれほど進行していないことを表します。
また、血管年齢を若返らせることは、健康寿命(介護を必要とせずに日常生活が送れる期間)をのばすことにつながります。
血管が硬くなる原因は?
血管が硬くなるのには、2つの理由があります。
ひとつは血管自体はしなやかでも、血圧の上昇やストレス、喫煙などで、血管がキュッと縮んで硬くなった状態です。
ふたつめは、加齢や生活習慣の乱れからくる高血圧や高血糖、高コレステロール状態が続くことで動脈硬化が進み、血管そのものが老化して硬くなっている状態です。
いずれも一時的な負荷が積み重なると、血管自体の老化につながります。年齢に関わらず、できるだけ早いうちからケアをすることが重要なのです。
血管年齢の若返りを実現する食事法
1.血管にいい食材を積極的に食べる
青魚
動脈硬化の原因となる中性脂肪や悪玉コレステロールを減らす、DHAやEPAが豊富に含まれています。
くるみなどナッツ類・えごま油
血管の柔軟性や修復に必要な栄養素「αーリノレン酸」が豊富に含まれています。α-リノレン酸は、体内でDHAなど脳を活性化する成分に変化して、認知症予防にも効果的といわれています。
葉物野菜
血管を傷つけて老化させる「ホモシステイン」という物質を取り除く作用がある葉酸が豊富に含まれています。葉酸は字のごとく、ほうれん草、小松菜、菜の花など葉物野菜、その他、ブロッコリー、アスパラ、枝豆、アボカドなど緑の植物に豊富です。
2.野菜から食べる
動脈硬化を進行させる原因には、コレステロールの増加と血糖値の増加が挙げられます。野菜に含まれる食物繊維には、コレステロールが小腸から吸収されるのを抑える働きと、腸管での糖質の吸収を抑える働きがあり、この2つの働きが動脈硬化を防いでくれます。
糖質や脂質より先に野菜を摂ることで、その効果がより高まります。
3.「お腹いっぱいになる前で満足」の感覚を身につける
いつもついつい食べ過ぎてしまう、という人は、消費し切れないカロリーが内臓脂肪として蓄積されていきます。これは動脈硬化を引き起こす原因となります。
また「1」で挙げた食材もそうですが、カロリー控えめで身体にいいといわれる食品や、特定の栄養を強化した機能性食品なども、食べ過ぎるのは禁物です。カロリーオーバーや塩分過多、栄養バランスの乱れにつながります。
「腹八分目に医者いらず」ということわざが示すとおり、「お腹いっぱいになる前で満足」の感覚を身体に染み込ませておくことが大切です。
<執筆者プロフィール>
山本 ともよ(やまもと・ともよ)
管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー
株式会社 とらうべ 社員。企業で働く人の食と健康指導。糖尿病など疾病をもった人の食生活指導など活動中
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
関連記事
情報提供元: mocosuku