女子力が高い?重い荷物を持つのは男の仕事?無意識の偏見・思い込みを考える!自分らしく生きられる世の中に向けてのプロジェクト
2026-03-24 17:37:34

内閣府SIP「包摂的コミュニティプラットフォームの構築」シンポジウムが都内で開催され発表や企画展示などが行われた。内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局からの挨拶では次のように語られ、会がスタートした。
「現在、我が国においては少子高齢化の進展などさまざまな課題を抱えています。これらの課題に対応しつつ活力を維持して、さらに発展していくには私たち一人一人が性別や年齢、障害の有無などに関わらず、社会に参加して活躍できる社会の寛容性を育む必要性があり、個人の自立性を高めることが重要だと考えています。この『包摂的コミュニティプラットフォームの構築』研究開発においては、このような社会課題の状況を踏まえて研究開発を進めていくことが大切です。さらに課題解決に向けて社会実装を進めていきたいと考えています」

続いて、このプロジェクトのリーダーでもある久野譜也教授が登壇。
「この研究では論文を出すことも大事ですが、課題を解決していくための社会実装をしていくのも我々のミッション。女性が働きやすい社会や少子化対策、人口減・高齢化による孤立への対策など生きやすい社会に繋げる活動をしていくことが大切です。このためには大人の考えだけでは社会は変わらないと考え、これからこの社会を中心に生きていく、よりよくしていく今の中高生に関わってもらうことになりました。そこで玉川学園(東京都町田市)の中学生、高校生の生徒と連携して、どうやったら社会へのインパクトを出せるかということを『世の中ちょっと良くする部』という部活動として活動してきました。

「その中でアンコンシャスバイアス(無意識の偏見)のミュージアムをつくりたいと生徒から提案があり今回、実現しています。今後は東京・青山や新潟県などでこの活動を行っていく予定です」と現在、行っている取り組みを説明した。
最初は自分たちで社会に投げかけても、社会は何も変わらないのではないか、というのが生徒の本音だったそうだが、この一年で変わってきたという生徒たち。そんな玉川学園の中高生徒代表より現在や今後取り組んでいくプロジェクトの発表があった。
【チームWISH(澤井 柚奈さん、竹内 優希菜さん)発表】

「突然ですがみなさん、太っている女の子は痩せている女の子よりも価値が低いと思いますか?ここにいる会場の誰に聞いても『いいえ』と答えると思いますが、それは本心ですか?SNSで太っている女性を見た時に無意識にその女性の体型やファッションを否定していませんか?」

「私たちはこのような無自覚の偏見を社会に浸透させた大人、みなさんに怒りをぶつけにきました」
とインパクトのある訴えかけでスタートした。この他にもたくさんの偏見があり、進路や家庭環境、容姿の悩みなどで10代の自殺率が上がっていると話す。

そこで「みんなの違和館」という展示を行い、社会で当たり前となってしまった偏見に気付くきっかけにしてほしいとスタートした。見えない偏見を可視化することで社会の当たり前を違和感へと変えること、高校生が感じている息苦しさを社会に知ってもらえる効果もあると考えていると自分たちで考えた企画について発表した。

さらに、三つ子のたましいプロジェクトとして絵本の制作も進行中。これは大人になっても幼少期に読んだ絵本の内容を覚えているという点から発想を得たものだ。間接的な表現で誰もが自分ごととして当てはめられるようなストーリー作成を目指している。
この絵本の発表会の場として講演会なども実施予定。自分たちの想いを多くの人に伝えると共に、未就学児やその保護者、高校生の三世代で各々が感じた悩みを共有、話し合いの場にも活用したいと今後のプロジェクトについても説明した。「個性や違いが間違いになっている社会から違いが間違いではない社会へ私たちと一緒に変えていきましょう」と力強い言葉で発表を締め括った。
【チームGENKI!(金岡 芽依さん、杜 康平さん)発表】

日本は今、人生100年時代で平均寿命が伸びている。幅広い世代が共存する社会においてウェルビーイングを維持するには人との繋がり、多様性を受けいれる気持ちが不可欠。しかし、今では不審者かもしれないと、子供も大人も「おはよう」と声をかける姿も減ってしまっている。チームGENKI!では学校近くの駅で100人の方に挨拶をして記録調査を行った。その結果、挨拶を返してくれたのは未成年で27.6%、20代〜30代で14.3%、40代〜50代で12%、60歳以上で24%だった。これによって当たり前の挨拶が気軽に返しにくい現状だとわかった。

過度な防犯意識がこのような現象を起こしていることもあり、「おはよう」などの挨拶をが怖くなってしまった社会でも人と人が安心して繋がり、元気に生きられる方法をつくろうと考えた。

そこでゼルビア・コミュニティ・ビンゴというゲームをつくって、コミュニケーションを活性化しようと取り組んでいる。これは町田市で行われるため、町おこしとFC町田ゼルビアの知名度アップ、コミュニケーションの活性化を目指した取り組みとなっている。
このように大人だけではなく、今から社会をつくっていく中高生の取り組みは大人にはないアイディアや意見も飛び出し、今後の活性化に大きな力となっている。さらには実際に自分たちが社会を変えていこうと強い想いで取り組むことで、より自分ごとにもなる。どんな人にとっても生きやすい社会をつくっていくにはこのように、世代を超えた人々の取り組みが必要不可欠なのかもしれない。
情報提供元: マガジンサミット